第66話 男爵


〜ミヒラン男爵side〜


私はエルフ族のストラスドラ王国にあるミシシッピ・ドリュウー・ミヒラン男爵である。


1年ほど前の世界の人々皆にがあった。


数日の準備期間後に何処だか知らない地へ転送されて、異世界人たちと領土の奪い合いを行うようだ。


どういった世界になるのか知らなかったが、により色々と情報がもたらされた。


相手の異世界の住民に対抗するため、我がミヒラン男爵領である程度纏まっておく必要があると考えている。そして、緊急の会議を招集する事にした。


呼び鈴を鳴らして、衛兵を領主室へ呼び寄せた。


「ロッケンバーグを至急呼び寄せろ。」

「は!」


衛兵は私の言葉を聞くとすぐに相談役であるロッケンバーグを呼びに領主室の部屋を出て行った。


暫くすると、少し歳のいった年配の男性(ロッケンバーグ)と他の重鎮3人が領主室へ入ってきた。


私が話があると言うことで、先を読んでロッケンバーグが呼び寄せたのだろう。


「ロッケンバーグ、至急異世界戦へ向けた緊急の会議を開催せよ。」


「わかりました。どういった主旨の会議にしますか?」


「異世界人との戦争で我々が生き残るために必要なこと全てだ。まず、我々が生き残るには一眼となって異世界人たちと戦う必要があると思う。そのために皆がバラけた場所に拠点を敷いては統率が取りづらい。そこで、領民達が主拠点を設定してしまうと後戻りができないので、その前に至急主拠点の場所を設定すべきだろう。」


「わかりました。領地の候補とその他必要議題を私が纏めておきます。」


「よろしく頼む。」


「ところで、他の領主様と連絡はどうなされますか?」


「そうだな。お前はどう思う?」


「ミヒラン様がにより方針が変わりますが……まずはどうするにせよ王国に協力する方向で連絡を取るべきでしょう。」


「そうだな、私もそう思う。国王様への書状は私が用意しておく・・・・後は私の決断次第か……。」



この会議に出席しているのは私に忠実な部下たちだ。そう、私がを目指している事を知っているのは、ここにいる5人だけだ。


一旦ここで解散し、今日の夜19時に再度招集命令だけ出した。





夜19時。


「皆に集まってもらったのは、今朝の話の続きだ。みんな分かってると思うが、先刻、異世界への移転するとのお告げがあった。移転先の世界の状況によっては、ミヒラン家はする!!」


「「「「おぉぉ〜〜〜。」」」」


「いよいよですな、ミヒラン様。」


「とうとうこのときが来ましたな。」


「どこの領主も先発隊を派遣しておりある程度の情報は掴んでいるはずだ。どのようなアプローチをして来るか分からないので、気を引き締めてくれ。」


「「「「わかりました。」」」」


そうゆうと先刻私がロッケンバーグへ優先的に決定すべきと指示した内容を議題に持ち出した。そして、ロッケンバーグが一枚の大きな紙を取り出して話し始めた。


「では、まず我々の最も重要となる拠点の設置場所の検討から行いたいと思います。これを見て下さい(簡単な地図が描かれている)。これが先発隊から収集した領地の情報であり、周辺の地形が分かるマッピング魔法がみんな使えるようになるようだ。」


「おお〜そんな珍しい魔法がみんな使えるようになるのか……。」


マッピング魔法は特殊で、全くいないことは無いが、我らの世界でも少し珍しい部類の魔法だ。その後、各自それぞれが地図を確認しはじめた。


「儂はこの辺りが良いと思う。理由は〜〜〜(省略)〜〜〜。」


「それもいいが、ここはどうだろうか〜〜〜(省略)〜〜〜。」


まず、ミヒラン王国(仮称)の拠点地を我が領民へ周知徹底した。


これで、一先ず兵となる領民の確保が完了したことになるが、全員が従うとは限らない。



【概略領地】


◯ : 北茨城市(他者領地+未開拓地)

△ : 高萩市(他者領地+未開拓地)

◀ : ミヒラン領 候補地


【地図】※横向き推奨


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裏切った場合は、ミヒラン王国に反旗を翻したとみなし反逆者扱いとする。更にその者の家族も同罪として極刑とすることを定めた。


これで、ある程度の領民を拘束する事ができるはずだ。


その後、今後の方針など様々な内容が協議され、概略の大方針を決める頃には相当な時間が経過していた。





◇◆◇◆◇◆



異世界への移転後。


我が領には半数の2,000人ほどの者がいたが、想像以上に別の領地へ流れている者が多かった。これは予想外の展開だ。


「ロッケンバーグこれはどうゆうことだ!なぜ半数以上もの領民がおらんのだ。」


「・・・わかりません。ミヒラン様のお考えについて来れない者はどうせ助かりません。まずは、今ある戦力でやれることを実施いたした方がよろしいかと…。」


「予想外だが、2,000人もの兵が手に入ったと思えば良いとするか。それにこの世界では【召喚】で配下モンスターを増やすことができ、【創造】により装備を量産できるので、2,000人もいれば十分にやりようはあるな。」


「左様でございます。流石はミヒラン様切替が早うございます。この前定めた概略の大方針を基にまずは国力の増強から始めましょう。それと並行して食料対策も必要です。」


「そうだな。細かなところの方針調整はお前たちに任せる。私はまずこの異世界の陣取りバトルを肌で感じてくる。」


「わかりました。誰かお付きのものをつけますか?」


「いや、配下のゴブリンだけで大丈夫だ。こいつらの力を検証するとしよう。」


「お気をつけ下さい。」

「わかっている。」


そして、ロッケンバーグたちに後の事を任せて主拠点を出て、領地の拡大を図るのだった。





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おまけ


<風馬派閥>

・恋人 : 2人 ミレーネ、高橋奈緒

・従属配下 : 9人 ミレーネ、ナビル、ジェイド、サミュエル、田村秀樹、高橋奈緒、田中一雄、田中和美、田中美咲


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