第19話 獣人たち
ナビルたち獣人との戦いから1週間後。
なんとナビルの仲間だった獣人2人とも従属契約して仲間にする事に成功した。
俺に敗れた後、ナビルという絶対的な支柱を失い同盟として決定打に欠けてしまった。
ナビルたちは相当激しく暴れ回っていたらしく、ここぞとばかりに日本人達の反撃に合い集中攻撃を受けかなり厳しい状況だったようだ。
そんな状況をナビルはじっと堪えてステータス画面の【地図】で見守っていたらしいが、とうとう我慢出来なくなって俺のもとに来た。
「なあ、フーマちょっと相談があるんだがいいか。」
ナビルが深刻な顔をして俺の家のリビングにいる。
「おういいぞ。そんな顔をしてどうした?」
「獣人でもそんな悩むことがあるんだな。」
ミリーナがリビングにいたのでナビルを茶化した。
「うっせえな〜、俺でも悩むことだってあるだよ。まあ、仲間のことだ。」
「仲間?モンスターのことか??」
「悪い、いや、違うんだ。その仲間じゃなくて……。俺と一緒にいた獣人たちのことだ。」
「ああ、後2人いたな。それがどうしたんだ?」
「単刀直入に言うと……あいつらをフーマの配下にして貰えないか?頼む。」
ナビルがいきなり俺に頭を下げてきた。
「なんだそんなことか、いいぞ。」
「…っえ、そんな簡単にいいのか?」
「問題ないぞ。俺はナビルを欲しいと思って仲間にしたし、こんな世界なんだ、種族の差なんて些細なことだろう。
獣人だろうが何だろうが、まあ、性格や相性は仲間にするために考慮させてもらうが基本的にどんと来いだ。」
「っふ。悩んでた俺が馬鹿だったぜ。ちょっと、弟たちがピンチそうだから早々に動きたい。」
「弟たちなのか!そりゃ、助けに行ってやれ。
俺も南側の動きが気になって地図を見ていたが、お前の弟たちは結構ヤバい状況だぞ。俺も行った方が良いか?」
「いや、これは俺に行かせてくれ。あいつらを上手く説得してみせるからよ。」
「そうか。じゃあ、3部隊連れて助けにいってやれ。南側の奴らがこっちにちょっかいを出してきたら、日本人だろうと多少喧嘩を売っても構わん。」
「……恩に着る。」
ナビルの兄弟なら兄を差し置いて裏切ることは無いだろうし、そんな絶対に裏切らない戦力が手に入るのは大賛成だ。
それから、ナビルの弟たちのピンチを救って、彼等の主拠点を俺の領域範囲内へ移すことに成功した。
そう、直ぐに彼等と従属契約して仲間にせず、彼等の主拠点をわざわざ移させたのには、理由があった。
従属契約で配下となったプレイヤーは、DPが使えなくなる。これは、ミレーネやナビルから学んだ情報だ。
それにより、当たり前だがモンスターの召喚と武器創造が使用できなくなるのだ。
その為、戦力増強を考えて、創造重視の三男サミュエルには鉄シリーズの装備500セットの量産を指示した。
鉄シリーズは武器100DP、鎧100DP、盾50DP、兜50DPの1セットで計300DPかかる。
1日2,400DP獲得し、8セット創造できる。
500セット揃えるには約2ヶ月(62.5日)の計算である。
配下重視の次男ジェイドにはD級モンスター500体以上の量産を指示した。
こっちはすでにD級モンスター約100体がいたので、とりあえず1ヶ月ほどモンスターの量産を指示した。
ジェイドの場合、裏切られるリスクが無いわけではない。
大量のD級モンスターをジェイドへ持たせると、反乱の種火になるかも知れない・・・配下になるまでは信用できない。
俺が死ぬと配下の兄まで死ぬと言ってもそれが絶対ジェイドが裏切らないとの理由にはならない。
念には念を入れて、装備は全てこちらへ渡してもらっている。
なお、食事に関しては俺の配下が用意している食堂で用意されている定食を配給している。
無駄なDP消費を計算に入れる必要が無くこの最短時間で解決する。
なんか、この食堂での定食が凄く彼等の評判が良かったようで、餌付け状態になっている。
確かにナビルもかなり食いついていたような気もする。
一方その頃、東側の日本人たちは、俺が何も反撃しない事を良い事にlv1、2の領地まで奪ってくる始末だった。
これまで、ナビルたち獣人との戦いに手一杯で何も手を打てていなかったので、仕方ないといえばそうだが・・・。
やっと時間も出来たので、東側の領地をナビルに任せて占領仕返させることにした。
ナビルにはD級モンスター部隊と補佐に1部隊付け計2部隊で出陣させている。
更に、サミュエルの働きにより毎日送られてくる鉄シリーズを装備させている。
これなら、lv4土地も俺抜きで占領出来る。
レベルが上がれば力だけなら俺より強くなるかも…。
【部隊編成】
第1部隊 (160/160)
ナビル (リーダー)
コボルトナイト 29
ゴブリンアーチェ 40
デビル 30
コンバット 10
ベアー 20
プチタイガー 30
第2部隊 (160/160)
ゴブリンナイト (リーダー)
コボルトナイト 20
ゴブリンアーチェ 30
スネーク 20
デビル 10
コンバット 20
プチフォックス 5
ベアー 20
プチタイガー 20
フェアリー 4
リザードマン 10
俺とミリーナはというと、それぞれ1部隊ずつ率いて、南側と西側の領地拡大を進めた。
主に西側の拡大に重きをおいている。
とりあえず、西側は水沼ダムまで進軍させたい。
2人でレベリングデートみたいだ。
この頃、夜も良いが昼間に大自然の中で2人で生まれたままの姿でハッスルするのが日課になった。
時間もあるので、お外でのHは、1日3回までと決めている。
俺からミレーネの柔らかい胸を後ろから揉みしだしてスイッチが入るとこもあれば、ミレーネから抱きついてきたり、履いている下着を恥ずかしそうに脱いで、挑発したりする・・・。
サボってるわけじゃないよ。
ちゃんと領地の拡大はやってます。
ヤルことはヤってるんです。
こんな感じにちゃんと領地拡大を行ってます。
前後の図がないので、比較は出来ないが、ナビルたちに占領された領地は、ちゃんと取り返して、分拠点も再設置しています。
やる事はちゃんとヤっている訳。
◯ 俺の領地
◎ 主拠点、分拠点
△ 他プレイヤー
◆ ダム・川など侵入不可
✕ 戦闘中
<概略地図>
◆◆◆
△△ ◆◆◯ ◯◆
◆◆◆ ◯ ◯◯◆◆
◆◆◆ ◯ ◯ ◯ ◆
水沼ダム◯◯ ◯◎◯◯◆◆
◯ ◯ ◯◯ ◯◆
△△△ ◯◯ ◯◯ ◯◯ ◆
△△ △△ ◯ ◯◎ ◯◯◆
△△ △△ ◯◯ ◯△◯ ✕ ◆
△ △△ △ △△△ ✕ ✕ ◆
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