第1話 ステータスやスキルを設定する

覚悟を決めて、“ドゥーム世界へ転生する”事を選ぶと、

認識可能な視界?いっぱいに、家庭用ゲーム機のRPGゲームなどで表示される類のステータス設定画面と呼ばれる様な表示?が現れた。


表示されている内容をざっと読み取ると、名前、種族、年齢、状態、Lv(レベル)、HP(体力)、MP(魔力)、Str(肉体的な頑強さ)、Spd(俊敏さ)、Dxt(器用さ)、Int(頭の良さ)、Mmr(記憶力)、Prs(粘り強さ/飽きっぽさ)、Luc(運)等の心身の諸元/ステータス能力に関するものに加えて、初期の状態(転生時点)で取得可能な才能・素質・スキル(技能)等についての設定も表示された。

才能・素質と言うのは、転生時点でスキルと言えるほど明確に力を発揮できないが、努力次第ではスキルを取得できたり、開花させることのできたりする適性を示したものだ。


どうやら、元の俺の魂魄の状態を元に転生する体にスムーズに移行できる様に、ステータスやスキルが抽出され、数値化された様だ。

更に、個々人の持つ可能性に合わせて、未分配のステータスポイント、スキルポイントも付与されている。


種族:ヒューマン▲▼、状態:平常▲▼、年齢:28▲▼、Lv(レベル):19▲▼(300▲▼)、HP:124▲▼(1000▲▼)…


…なるほど。

現状、俺の持っている身体的特徴や特技・才能を可視化すると、こうなるのか。


ふーん、この数値表示の脇にある▲▼で数値の上げ下げや設定自体の調整・変更が可能と…

ステータス値をマイナス側に振ると、下げた分のポイントが未使用ポイントに加算されて、別の項目への加算に流用できるのか…

…ほう、種族を変えると、デフォルトで設定されるステータス値も変わるんだ…

そうだよな、エルフとドワーフがデフォルトの状態で一緒のStr値だったらおかしいもんな…


各ステータスの数値表示の後ろにある()付きの数値は種族的な上限値で、これを超えてステータスを設定する事は出来ないのか…

そうか、どんなにがっつり鍛錬して筋力(Str)を上げ様としたとしても、マッチョのエルフなんて違和感しか感じないだろうし、まぁ、個人的には、細マッチョなエルフなら見てみたい気もするけど…

あぁ、あかん!シックスパックバッキバキのディードなんてありえないorz


あ、肌色や髪色、目の色なんかも選べるんだ…


ん?

獣人族や魔人族を選ぶと、更に亜種の選択が出来るのか…


翼人族?

人って、飛べるの?

でも、Strの上限がかなり制限される上に、上げようとすると必要なステータスポイントが多くなるな。

それに、SpdやDxtは、ある程度より下に下げれない?…

種族によっては、上限値だけじゃなく下限値があるって事?。

あぁそうか、軽快に飛ぼうと思ったら、体は可能な限り軽く無ければいけないから、ゴツい体の元になるであろうStrは低く制限されし、まともに飛ぶとなれば、ある程度高速で動く事になるし、無様に失速しない為には、手足や翼の他に体幹のコントロールも重要になるから、SpdだけじゃなくDxtもある程度以上高い必要があるんだ…

まさか、骨がトラス構造になるとか無いよな?

種族によって必須とされる、身体能力や特徴が、ステータスの面でかなり顕著に出るって事だな。


ステータス調整で余ったポイントは、スキルの取得やスキルレベルを上げるのに利用できると…


ある程度以上年齢を上げ下げすると、ステータス値が連動して変化するみたいだな…

上限が変動するのか…?


そうか!

未成熟な肉体に、過剰な身体能力はありえないし、老化の影響でステータスが低下するって事か。

まぁ、骨格の発育が未成熟な状態で、過剰な筋力なんてあっても危険なだけだろうし、5才児やよぼよぼの爺さんがゴリマッチョのおっさんより筋骨ムキムキだったら異様だよな。

制限は、その種族の成熟年齢(凡そ成人年齢×1.2才位)以下だと、年齢とその種族の成熟年齢比率で変わると…

老化による、ステータスの低下は、その人の寿命×0.7位から始まって徐々に衰えていくと…

ただし、日常の鍛錬である程度劣化を抑える事が可能なのか。


あれ?

種族標準なら兎も角、個人寿命の設定って、表示が無いけど…?

隠しステータスがあるって事なのかな???


あ、すっかりその気になってたけど、これってゲームじゃないんだから、個人の寿命なんて分かるはずないか!


大体、成人年齢+α位になると、その種族の身体的な成熟期を迎えて、きちんと暮らしていけば、ある程度状態を維持できる。ある程度齢がいけば衰え出すけど、生活や鍛え方次第では衰えるのをある程度抑える事が出来る。

その位に考えておけば良いってことだよな。


なるほどね


確かに、デフォルトの設定を見る限り、俺のこれまでの生き様に基づいてステータスやスキルが設定されているっぽいな。

分配可能なステータスポイントやスキルポイントが結構あるのは…

これが俺の持つポテンシャル(可能性)ってことなのかな。


ん?

スキル設定で魔法系スキルを取得すると、魔法関連の副ステータスが微調整できるのか…

って言うより、スキルによって、副ステータスの設定あるものとないものがあるのか…

なるほどね、スキルレベルの設定で基本的な適性を設定出来て、副ステータスで、向き不向き的の設定も可能と…

良く出来てるなぁ…


って、危な…、つい、つい、ゲーム感覚で遊びを入れたくなっちまう。

けど、これからの人生に大きくかかわってくる問題なんだから、此処はしっかりがっつり考えないと!


元々、俺はこんなことをしてきたんだから、こんな感じなら自分の能力を生かして生きていくことが出来るだろうし、

それなら、この辺はこんな感じになっていた方が良いよな。

でここをそうするなら、ここは…

でもって、こうなら、こいつも…

うん、それなら、ここはこうした方が良さそうだよな…


………、…、……


…うん。

こんな感じで良いかな?!


うん、特に天の声(神様)からのダメ出し(修正指示)も無いし、これで行こう!


設定したステータスは、

名前:クァージュ (地球人名:火治 真人 / かじ まさと) 

種族:ヒューマン種(黄肌色薄目)/黒髪/黒瞳(竜瞳)) 

年齢:18才(種族標準寿命70才)

状態:平常

Lv(レベル):12(300(種族限界値))

HP(体力):105(1000(種族限界値))

MP(魔力):128(5000(種族限界値))

STR(肉体的な頑強さ):16(10(種族平均値)/100(種族限界値))

SPD(俊敏さ):12(10(種族平均値)/100(種族限界値))

DXT(器用さ):22(10(種族平均値)/100(種族限界値))

INT(頭の良さ):14(10(種族平均値)/100(種族限界値))

MMR(記憶力):22(10(種族平均値)/100(種族限界値))

PRS(粘り強さ(あきらめの悪さ)):31(10(種族平均値)/100(種族限界値))

LUC(運):50(-(種族限界値なし))


スキル:

・通常スキル:

異世界基本知識1(ドゥームに住む人にとって常識的な情報・知識)

異世界基本知識2(中央大陸東部編(中央大陸東部域に住む人々にとっての常識的な情報・知識)

鍛冶Lv4

刀工Lv2

本草学Lv3

鉱物学Lv4

生活魔法Lv3

無属性魔法Lv2

基本属性魔法Lv1(火属性+2)

上級属性魔法Lv1

生存術(レンジャー術)Lv2

錬金Lv1(金属+1)

科学知識(地球)Lv3

・戦闘スキル:

刀剣術 総合(小剣/剣/大剣/刺突剣/小刀/刀/太刀等+)Lv2

打撃術 総合(棍/棒/斧/戟等+)Lv2

格闘術 総合(投/打/極/合気等+)Lv2

射撃術 総合(投的/射撃+)Lv2

・技能スキル:

鍛冶Lv4

皮革加工Lv2

木工Lv2

石工Lv2

調剤Lv2

宝飾加工Lv2

上級鑑定Lv1

・レアスキル:

リミットブレイク(種族限界突破)

インベントリ(無限収納庫)

隠蔽Lv5

・素質:(“素質”は、あれば、関連する各種スキルを習得しやすくなる。)

魔法の素質

武芸の素質

鍛冶の素質

・称号:

  異世界人:スキル全般への学習能力の向上。

・加護:(気に入ったヒトに対して与えられる神の恩寵)

技巧神の加護Lv3

時空神の加護Lv3

魔法神の加護Lv1

武神の加護Lv1

 

俺は、元々、金属加工工場で働いており、鍛造はそれほど熟して来た訳ではないが、鋳造は、小はナイフや包丁から、大はマチェット(山刀)や大鉈、剣鉈レベルの物まで、製造はお手のものだった。(まぁ、そんな物騒なものより、地区限定デザインのマンホール鋳造などの仕事がよほど多かったのが)

また、これは、俺のこだわりの話になるのだが、作った刃物や武具の出来を試す為、入門レベルではあるが、剣術や弓術等の武術各種をそれなりに齧っていたし、包丁の使い勝手を追求するために料理なども習いに行っていた。

また、武術の技能を鈍らさない意味もあって、それなりに体を鍛えていた。もっとも、仕事柄体を酷使する事も多く、改めて鍛える必要はほとんど無かったし、時間的な制約もあったので、仕事終わりに軽く基本の型をなぞる程度だったが。

それが、こんな感じのステータス、スキル構成に反映された様で、何とも言い難い感じだ。

魔法関連のスキルは、もしかしたら鍛冶の役に立つかもしれないという建前で、最低限のレベルで取得だけした感じだ。

(それは、あくまで建前の話で、本音はせっかく異世界なんだから、やっぱり魔法位使えなくちゃ♪なのは言うまでもない。)

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