第17話
「うぅぅ……」
死ぬほど恥ずかしそうにしているミリーナさんを無視して、僕とリーゼさんが向き合って互いに口を開き合う。
「それで?僕が怪物殺しに使える……ということは聞いたけど、どうやって戦い、この後どうするのかを聞いてないから
「うむ。レイクのその疑問は当然のものじゃろうて。……だがしかし、その前にはお主の実力確認じゃな。まずはレイクの実力を知らねば、策も立てられぬ。どこまで戦えるのじゃ?」
「この国の騎士団の人間には負ける気はしていないよ……もし、僕の知らない切り札がいるのであれば別だけど、間違いなく騎士団長よりは確実に強いよ」
今の僕の強さ設定的にはこの国の騎士団長よりもちょっとだけ強い程度にしてある。
強強の盗賊団の壊滅してもなお未だに捕まっていない首領であればこの程度の強さだろうと思ったのだ。
僕の戦闘スタイルはいくつものナイフを自由自在に使う高機動アタッカースタイルである。
ナイフが主武器であるが、別にナイフ以外でもなんでも使える。
ちなみにだけどちゃんと僕が盗賊団の首領として大暴れしていたときにこの国の騎士団長さんとは戦って半殺しにしている。
途中でほかのお仲間さんが助けに来たせいで殺すことはできなかったけど、間違えなくあのまま一対一であったら殺せていた。
「ふむ……なるほど。そこそこ出来るようじゃな。ミリーナ」
「ふぇ?」
部屋の隅で傷心中だったミリーナさんがリーゼさんに呼ばれて顔を上げる。
「模擬戦じゃ。地下のほうに行くのじゃ」
「へ?地下?」
僕はリーゼさんの言葉に疑問符を浮かべ、首をかしげる。
「あぁ……言っておらぬかったか。このアジトの下には地下があるのじゃよ」
「……そこは汚れていたりしないよね?」
僕はどうなっているのか詳しく知っているが、このストーリーの主人公通りの言葉を口にする。
「余計な心配をするでないわ。使用用途はもとより模擬戦並びに訓練用。さしたる物もないゆえに汚れてなどおわぬ」
「それならよかった」
僕は安堵の言葉を漏らしながら、リーゼさんのあとについていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます