第11話
「ふしゅ……ふしゅ、と、突然なんだよ!い、いきなり何を言っているの……!?」
恥ずかしそうに告げた僕に対してマキナは大きな反応を見せた。
今まで、僕とマキナは恋人だってびっくりなくらいの0距離で接してきた。
近くで顔と顔を合わせるのだってよくある話である。
「……ん!!!」
そんないつものことであっても、恥ずかしそうにしている僕を見てマキナの羞恥心もともに爆発してしまったようであった。
「だ……だって」
「ふにゅ……」
僕が恥ずかしそうにすればマキナも同じように恥ずかしそうにする。
「……アルは、私のこと、好き?」
「うん。もちろん」
僕はマキナの言葉に頷く。
「ふへへ」
マキナはその言葉を聞いて嬉しそうに破顔し、ベッドに倒れている僕に抱き着いてくる。
「ふふふ」
僕はそんなマキナを優しく抱き返す。
すでにマキナの追及は露と消えていた。
「あむ」
「……ッ!?」
マキナに僕の耳が食べられる。
「ちょっと!?な、なにをするの!?」
僕はそれに驚き、べっとりマキナの唾液がついている耳を抑える。
「……アルのお耳がかわいくて食べたくなっちゃったんだよ」
「何をぉ?えい」
僕はマキナに報復として彼女の耳に嚙みついてマキナの可愛い耳を自分の口に含む。
「あー!やったなぁー!」
そんな僕の行為に対してマキナは頬を膨らませて僕の耳を再び口に含む。
それからしばらく僕とマキナは互いにベッドの上で戯れる。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
マキナの表情は赤く染まり、息が荒くなる。
僕とマキナはベッドの上で……静かに向き合い、見つめあう。
「……んっ」
僕はゆっくりとマキナの唇と自分の唇を重ね合わせる。
長く……長く……長く……僕とマキナは互いの唾液を交換し続ける。
「……あるぅ」
マキナの色っぽい声。
かわいい……マキナの唇から透明な、唾液の糸が引く。
「……ッ」
それは僕を容易に魅了した。
恋人のような関係……いや、それ以上。共依存関係だった僕たちは初めて恋人のように体を重ね合わせた。
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