第3話
訓練場。
そこにいる数えるのも馬鹿らしくなるほどたくさんいる魔族の兵士たち。
彼らの必死に訓練する熱気が僕のところにまで届いてくる。
「それで?軍部の現状について詳しく聞こうか」
「ハッ。まずはここにいない特殊部隊の方から。第一から第三まで存在する全ての山岳部隊は現在魔界最高峰の山での訓練中にございます。数々の山々に登ることで彼らは山に慣れ、庭を送るように山を歩けるそうです。上陸部隊である海兵隊は現在絶海の孤島で訓練中とのことです。この部隊に関して言えば練度は申し分ないと思われるのですが……少々熱血すぎるようでして、訓練に熱中するあまりこちらの命令を無視するような場面をちらほら……」
「まぁ、それくらい目を瞑ろう。とりあえずは練度をあげることに集中させよう。こっちの人間を遅れば黙るだろう」
「なるほど……それでは、お次はここにいる特殊部隊から。航空部隊の練度は申し分ないです。元々航空魔法をマスターしている者らを集めた部隊ですので、後は連携のみ。すでに連携の訓練はこなしているようで、完璧であるとの報告を受けております。彼らは自分たちが最強の部隊であると自負しており、それは自分の知る限りの範囲では間違っていないだろう。特殊精鋭作戦群の管轄はアル様ですから、報告は不必要ですよね?」
「あぁ」
僕の飼い犬である特殊精鋭作戦群に関して言えば本当に極秘部隊でこの部隊について完璧に把握しているのは僕くらいだろう。
ちなみにこの部隊こそが最強である。
隊員たちもびっくりするくらい強く、それだけでも最強と言ってもいいのだが、なんと言っても隊員の中にマキナもいるので、最強であることは間違いない。
「最後に全部で52部隊ある通常部隊の方を……これは実際に隊長格との会話の末にみていくんでよろしいのでしょうか?」
「あぁ」
部下とのコミュニケーションは大切である。これを怠ることは出来ない。
ちゃんと会って会話した方が良いだろう……自分のトップが人間である僕ということに
僕は自分の役職である大元帥を示すバッチをいじりながら歩みを始めた。
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