第34話
アースライト公爵領の改革。
それはとても順調に進んでいった。
結構強引ではあったが、街を魔法を駆使して整備して、農地もたくさん作って、農業が魔族よりも進んでいる人間の農具を魔界に持ってきて使わせて、多くの無職たちに仕事を割り振って、裏組織も解体させた。
アースライト公爵家の精強なる兵士たちによる逮捕祭り。
そして、以前僕が接触したミント君が率いる裏組織が協力してくれたこともあり、本当にトントン拍子で進んだ。
「……まさか俺が軍人として活動することになるとはなぁ」
「今は戦時中だからね。猫の手も借りたいのさ」
ミントを含め、早々に投降した裏組織の人間は等しくアースライト公爵家の軍勢として組み込んでしまった。
『黒ノ軍』
それが裏組織メンバーで攻勢された軍勢だ。拷問、虐殺、略奪……ありとあらゆる犯罪を厭わない軍集団であり、他国を攻める際に活用する軍だ。
僕はアースライト公爵領の改革を行うとともに軍の改革も行った。
今まではただただ適当にみんな兵士!みんなで殴れ!状態だった軍を役割ごとに振り分け、まともに機能する軍勢へと変えた。
『赤ノ軍』
攻撃力の高い軍勢であり、防御にも攻撃にも使える。
『黄ノ軍』
防御能力に優れた軍勢であり、防衛戦から遅滞戦術まで、僕が最も力を入れて鍛えて強くした自慢の軍隊だ。
彼らは塹壕も掘れるし、材料さえあれば柵も建てられる。
『白ノ軍』
回復能力に優れた軍勢……一応作ったが、数が少なすぎるために未だまともに機能してない。アースライト公爵家の面々は回復は逃げだッ!という考えから重要視していなかったため、回復魔法使いが全然育っていないのだ。今、絶賛増強中の軍勢である。
『緑ノ軍』
補給専門の軍勢。前線を支える。なんか不遇な扱いを受けながらも存在していたので、それをちゃんと優遇して使った。めちゃくちゃ有能だった。
『青ノ軍』
精鋭を集めた遊撃部隊。みんな強い。
ただ精鋭を集めただけなので、この軍団に関しては僕はノータッチであり、代わりにマキナの地獄のしごきを受けている。
作った軍団は全部で五つ。
各軍団の色に合わせた軍服を至急し、一目でどこの軍団がわかるような工夫を施している。
敵にもバレバレだが……馬鹿な味方にわかるようにした方が良いだろうという判断である。
ちなみに僕とマキナの軍服は二人だけのもので、黒を基調とした服に、金色のラインが入っているおしゃれな奴である。
僕専用にデザインされ、色々なものを収納できる。
見た目も良くて、機能性もある素晴らしい奴だ。お気に入りにである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます