第237話 日常業務
散策で町の変化を目の当たりにする一日を過ごしたネアです。
迷宮管理空間でのびのびしています。長座布団の上に寝そべりエリアボス蛇っぽいとぐろ巻いた蛇型クッション抱きしめて。
嘘です。資料を読み漁っています。長座布団に寝そべってとぐろ巻いた蛇型クッションを押し潰しながら本形状のリストを読んでいます。うつ伏せがいいのか、仰向けがいいのか悩みつつうだうだと見るのは配備可能魔物のリスト基礎情報配備可能採取物のリスト可能情報です。配備済み個体リストは今日は見ません。キリがないんですよね。可能リストもキリがあるとはけして言えないんですが。
『ティクサー薬草園』
下り型迷宮。
現在二階層まで開示。
最深階層五階層。
主要採取物『薬剤素材』
主要魔物『スライム』
主体属性『地』『水』『風』『癒』
すべての採集物とドロップ品に『癒』が隠れ付属。
一階層『洞窟型』
二階層『森林型』
三階層『洞窟型』
四階層『都市遺跡型』
五階層『湿地型』
基本どの階層も春か秋ぐらいの気温設定になっている。
暑くも寒くもない環境だ。ティクサーの町自体は『薬草園』ではなく『蒼鱗樹海』の環境影響を受けているので夏はけっこう暑いのだ。ついでにたぶん冬は寒い。
都市遺跡型の四階層には庭園エリアがあって薬草とシュガーポットグラスとウズラが繁殖している。
いるのは攻撃性のあるスライムとウズラ(逃げ主体)。そして蜂とワームである。
もう少し魔力が蓄積されたら鉱石ゴーレム(遺跡整備機能有り)を配備予定にしている。
薬草の品質は当然ながら深層階の方が良い。
五階層は深いところで大人の太ももまでの水位の沼地。腐食性の攻撃ができるスライムとワームが潜んでいる。あと高品質の薬草をドロップする植物型の魔物ドリアードが小魚や小海老を育てながら徘徊している。
知らずに踏み込めばかなり痛い思いするんじゃないかなと思います。
そう、ティクサー薬草園は二階層までが攻撃性のない迷宮。三階層からは致死性の攻撃も選択した魔物たちが待っているという形態をとっています。
私の考えた攻略しにくく魔力が貯めることのできる迷宮なわけですが、うまくいくといいですね。
五階層にはムカデ系の魔物を配備する予定もあるんです。
二階層までは安全です。
二階層から三階層への入り口は見つかっていますが、まだ閉ざされています。
開錠条件はバティ園長が『ウズラの魔核』三百。二十日で蓄積分半分リセットだそうです。
これ、ウズラの魔核はスライムより買取り価格も高いのでしばらくは三階層が開くことはなさそうです。
ウズラの魔核も迷宮核(偽)に投入するとウズラが迷宮内にポップするので見つけれさえすれば、そして狩れさえすればエンドレスウズラ狩りでさっさと三階層への鍵が開錠されるんでしょうが、今のところ条件も不明、ウズラ狩りで成功者はマコモお母さん。しかも魔核はギルド売りでウズラ魔核の蓄積はゼロなんですよね。
外にわくほどプチスライムはポップ過剰ではありません。
プチスライム狩りはされてますからね。(プチスライム激弱)プチスライムが外にわいたら、まぁ暑い中見習い冒険者用の討伐というより清掃駆除依頼になるんだろうなとは思います。
ま。
三階層を抜けられる頃にはもう少し階層も増えていると思うんですよね。それに迷宮が夕方には閉じるのは変わりませんし。ウズラ三百体倒される魔力が蓄積されたならゴーレムもムカデも配備に足る魔力が蓄えられているはずですからね。
六階層は『砂岩型』の迷宮を予定。
予定メモを残しておけばバティ園長がある程度のカタチを整えてくれるのです。
ティクサー薬草園の資料をざっくり一読し、軽く魔力を追加投入。夜間の人のいない間に全体の整備が進む。
基本は比較的狭いスペースで深化成長の迷宮は成長時に内部侵入者がいると改装不可だったりするのでめんどくさい。
七階層は『洞窟型』とメモ。
よし。
次はどの迷宮の様子を確認しようかな。
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