第65話 週末は映画館へ行こう
映画『THE FIRST SLAM DUNK』を観てきたので、その感想を少しだけ。
びっくりするくらい良かった。
わたしはスラムダンク世代ではなくて、漫画原作はあまり読んでないし、アニメはまったく観てないんですね。ただ、奥さんは原作を読んでいて「映画化されるらしいから」と新装版を全巻ネットを買った話は、去年エッセイに書いたように思います。
そういうわけで家に漫画があるので、ひと通りは読んで知っていたのですが、この映画『THE FIRST SLAM DUNK』、すごいです。
すごい点、その1。
「そのまんま、スラムダンク」。絵のクオリティがめちゃくちゃ高かったです。原作者である井上雄彦さんの描くキャラクターが、あの絵柄のままグリグリ動くアニメになっています。
アニメ化されるとキャラクターの絵柄が漫画原作と微妙に異なっていて、「?」となることがよくあるじゃないですか。(大昔のアニメでいうと「北斗の拳」とかね)しかしこの映画、とにかく井上雄彦のキャラクターがアニメになって動いてます。そのまんまなところにまず驚きました。
すごい点、その2。
「圧巻のバスケ シーン」。この映画のバスケ シーンはすごいです。実際にバスケをしているときの動きをモーションキャプチャで取り込んでいるのだろうとは思いますが、それにしたってすごい動きです。
冒頭、主要キャラクターである宮城リョータが1on1でボールをドリブルするシーンがありますが、ドリブルのフロントチェンジやレッグスルーを駆使する様子をアニメーションで再現した完成度が半端ありません。もちろん、ドリブルだけじゃなくバスケットボールの試合の再現度も文句なく、いや、言葉にならないくらい究極の出来栄えでした。
すごい点、その3。
「存在感のある人間ドラマ」。『THE FIRST SLAM DUNK』は原作で描かれた「インターハイの山王工業戦」を主軸に、「宮城リョータの過去と家族」サイドストーリーを絡めて描く凝った作りになっています。
この宮城リョータとその家族、特にリョータと彼の母親の関係を描いたドラマは存在感たっぷり。観ていたわたしも奥さんも号泣でした(笑)
原作にはなくて、いわば「後付け」されたドラマではあるのですが……。
人生には思い通りならないことや、理不尽なことがある――というよりは、そういうことばっかりだ。しかし、バスケットボールには、バスケットボールをプレーしている時は、そういうことを忘れて、まぶしく、はじけるように輝ける瞬間がある。その瞬間のために、一生懸命になるという生き方って素晴らしいと思わないか――。
宮城リョータを巡るドラマからわたしが(勝手に)読み取った原作者、井上雄彦さんのメッセージですが、みなさんどうですかね? あ、映画観てないとわかりませんよね〜。この週末、映画館で観ましょう。おもしろいですよ。『THE FIRST SLAM DUNK』。
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