第137話 サラの秘密の一端

 今回短いです。

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 俺がサラ達の元へ戻った後は、戦争で大破した城壁などの瓦礫の片付けなどを行った。


 この時意外にもシューマが1番頑張っていた。


 なんでも今回全く活躍できなかったから手伝わないと恥ずかしいとのこと。

 

 シューマにそんな感情があったんだなと俺もサラも感心してしまった。


 まぁそれに気づいたシューマは『何でだよおおお!!』って叫びながら手伝いに行ったけど。


 いや普段の行動を省みろよな。


 そう判断される材料がたくさんあるだろうに。


 俺はそうツッコミたかったが、その時は既にいそいそと瓦礫の撤去作業に勤しんでいたので言わないであげた。


 流石に可哀想になったからな。


 そんなシューマの働きもあってか、その日のうちに瓦礫の撤去作業は終わった。


 まぁ修復作業はその専門の人たちに任せよう。


 と言うことで俺たちは今帰路についている。


「それにしてもソラの魔道具強すぎでしょ!? 何なのさあの威力は! 俺たちがどれだけ頑張って戦っていたと思っているんだよ!」


 シューマが俺たちだけ魔道具を使ったことに不満を垂れていた。


 しかしここでシューマキラーであるサラがズバッと言う。


「……あれはソラの。だからどう使おうがソラの勝手。……だから他人にどうこう言われる筋合いはない」


「ぐっ……確かにそうだけどさぁ……」


 案の定完全に論破されて何も言えず、『ぐぐぬ……』と悔しそうに唇を噛んでいる。


 俺は思わずそんな2人のやり取りに笑ってしまった。


「あははははっ! ふふっ……あはははは!」


「ど、どうしたんだ、ソラ!? 俺なんか変なことしたかっ!?」


「……?」


 2人とも俺が突然笑い出したことに戸惑っている。


 まぁ確かに急に笑ったらおかしいと思うもんな。


 でもこれは本当にしょうがないんだ。


「いや……2人の掛け合いが面白かったから……ふふっ……何か安心したんだよ」


「まぁ確かに戦争に参加するなんて滅多にないもんなぁ……そもそも戦争自体がほとんど起きないんだしさ。まぁ、今回はダメだったけど、次こそは俺が輝いてやるぜ☆」


「……物騒なこと言うな」


「あっ……うっす……すいません非常識でした……」


 あーあ、また怒られてるよ。


 俺は再びそんな2人に笑みを浮かべて歩みを進めた。






☆☆☆






 深夜。


 俺はこっそり寮を飛び出す。


 既に辺りは闇夜の刀身のように真っ暗で、普通の人なら5m先も見えないだろう。


 そんな中俺は迷うことなく女子寮に向かう。


 ちゃんと隠密マントも装備しているし、何かあった時のために短刀も携帯している。


 俺はサラの部屋窓までジャンプして窓の淵に手を掛ける。


 そして予め開けてもらっているためそこから音も立てずに入る。


 するとベッドから起き上がったサラが、


「……さっきぶり」


 と一見いつも通り言ったように見えたが、俺には違うように見えた。


 だが俺が何か指摘する前にサラが話始めた。





「ソラには言う。———私の秘密を」





 そうしてゲームでただ一度も話されることも表示されることもなかったサラと言う人の秘密を垣間見ることとなった。


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 この作品は作者初のコメディー要素多め作品です。


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