第113話 ケーキ屋に行こう①

 シリアス展開疲れるので少しゆる~い話を挟ましてください!

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「……どう言うこと?」


 土下座した俺にサラが何故が少し弾んだ声で聞いてくる。


 あ、あれ……? 俺が思っていた感じと全然違うんですけど……。


 サラが怒っていたら、『………………で?』で終わりだ。


 それが『どう言うこと?』まで言ってくれているのだから、大分気分がいいのだろう。


「あ、そのね、ちょっと待ってね」


「?」


 首を傾げるサラを少し無視すると言う苦渋の決断をし、魔法の指輪から《結界古代魔道具》、《完全断音》、《持続する治癒ラストヒーリング》を取り出し、即座に設置する。


 ここに入れば敵の攻撃を防げるし、もし攻撃されても四肢の切断くらいならば一瞬で治るため、ほぼこの場では不死身に近い仕様となるのだ。


 ただデメリットととしては、痛みはあるし、何より効果範囲が広い。


 半径3mしかない。


 まぁでも部屋の中なら十分な広さだろう。


「よし、それじゃあどうして俺がここにしたのかと言うと———」


 俺はエレノアたちに話したのと同じ話をする。


 話している途中で、何故かサラは少し不機嫌になっていった。


 ディートヘルムにでも怒っているのだろうか?


「……その侵略は街にも来るの?」


「そりゃ勿論、ここは王都だからね。なんならここが1番危険だと思うよ」


 俺がそう言うと更に不機嫌になる。


「ど、どうしてそんなに不機嫌なんだ……ってそうか! サラのお気に入りのケーキ屋さんが壊れるかもしれないからか!」


「んっ! その通り」


 サラは大きく頷く。


 なるほど……確かにそれは一大事だ。


 因みにサラが好きなケーキ屋さんの名前は、『ウチは最高のケーキ屋です!』だからな。


 正直言って始めはここの店主頭イカれてんのか? と思ってしまったが、ケーキを食べたら何も言えなくなる。


 マジでめちゃくちゃ美味い。


 この世界には無いものが多いはずなのに、勝手に自分達でミキサーとか開発して作っていた。


 もう名前負けしない店はここだけだと俺は思うね。


 毎日2時間待ちだし。


 因みに店主でパティシエのドンさんは、ムキムキの渋いイケメンだ。


 めちゃくちゃ優しいし人間にしては最強格並に強い。


 levelは120くらいあるだろう。


 俺はドンさんにどうしてそこまで強く慣れたのか聞いたら、


『……俺は……世界一美味いケーキを作るためにモンスターと戦っていたらこうなっていただけさ……」


 ってめちゃくちゃかっこよく言われた。


 これには店内にいた全てのお客が手を叩いていた。


 勿論俺もサラもシューマでさえも感動で手を叩いていたさ。


「……だから明日行こう」


 いきなりサラがそんなことを言い出す。


 だが正直俺も行きたいので乗っかることにした。


「よし、なら明日は店に行って買うついでに魔道具でも置いていこう!」


「んっ! それがいいっ!」


 俺たちはディートヘルムそっちのけでケーキのことで盛り上がった。






☆☆☆





 次の日、俺たちは女子寮の前に集まっていた。


 集まったのは俺とサラとシューマ、そしてシャーちゃん。


 シューマは俺が話すと補習だったのにも関わらず、駄々をこねてまで行きたいと言い出したので許可をしてもらった。


 シャーちゃんに。


 勿論ケーキ屋の話はシャーちゃんも聞いており、シャーちゃんもついて行くことを条件にシューマはOKになった。


 俺たちはウキウキしながらケーキ屋に向かう。


 道中では、


「みんな何買うのですか?」


 とシャーちゃんが聞いたのを皮切りに皆んなが言い出す。


「俺は絶対にチョコケーキだよっ☆」


「私はベイクドチーズケーキですかね……」


 シューマは王道のチョコケーキ、シャーちゃんはこの世界では珍しいベイクドチーズケーキが好きらしい。


「私はいちごケーキ一筋」


 サラはいちごケーキが大好きだ。


 勿論知っているぞ。


 何ならこの店のいちごのショートケーキを紹介したのは俺だ。


 まぁサラの方がハマったんだが。


 ん? 俺か? 俺はモンブランだ。


 そして王道の栗が好きだな。


 まぁ何処がいいのかはやめておこう。


 多分語ったら物凄い時間かかるからな。


 俺たちは楽しくケーキ屋に向かった。


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この度新作を投稿しました。


ジャンルは現代ファンタジーで、題名は、


『俺の召喚魔術が特殊な件〜留年3年目から始まる、いずれ最強の召喚術士の成り上がり〜』です。https://kakuyomu.jp/works/16817139554828093372


です!


是非見てみてください!

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