第41話 宝箱の中身は?
ボス
魔石は今まで見た中で一番大きかった。
「この魔石はA級魔石かな?」
「たぶんそうでしょうね。B級魔石と比べて大きいし、光も強いわ」
ニコニコしながら会話をしている。さぁいつものおきまりです。
「パンパカパーン!!今日のメインイベントです!!盛大な拍手をお願いします!!」
ミカは一応のってくれて拍手をしてくれた。
「それでは宝箱のご開帳です!」
僕はゆっくり宝箱を開ける。
宝箱の中には深い青色の直径20セチルほどの玉と制覇メダルが入っていた。
深い青色の玉を持ってみる。綺麗だけど玉だ。材質はわからない。
「ミカ、これ何だと思う?」
「分からないわね。冒険者ギルドで鑑定してもらうしか無いんじゃない?」
「やっぱりそうだよね。まぁ楽しみが出来たと言うことで」
そう言って深い青色の玉と制覇メダルをマジックバックに入れた。
「さぁ疲れたからご飯を食べたら寝よう」
「そうね。いつボスが復活するかわからないものね」
そう言って2人で晩御飯を食べて布団を敷いた。
ミカが僕を見て言った。
「アキくんはしっかり寝てね。アキくんのMPの回復が私達の生命線だから」
「ミカは寝ないの?」
「私も寝るけど周りに対しては注意しておくから」
「そっか。僕の1番大事な仕事はしっかり寝てMP回復だね」
「そ、アキくんがやられたら全滅するパーティだからね」
「ごめんね。じゃおやすみなさい」
「おやすみアキくん」
僕は布団に入り目を閉じた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
目を覚ました時、どこにいるのか一瞬わからなかった。
隣りを見るとミカはもう起きていた。
「おはようミカ。睡眠は取れた?」
「おはようアキくん。問題無いわ、結構ウトウトしたから。それより昨日アキくんうなされていたよ。悪い夢みた?」
「悪い夢?」
そうミカに言われて記憶から消えて行く夢の残像を思い出す。
捕まえた! あ、そうか。
「昨日のボス戦で初めて死にそうになったからその為だね。まぁ気にしないで」
「問題無いなら良いけど」
「冒険者やっていれば多かれ少なかれ死にかける経験はあるんじゃないかな。それが今まで無かったことが奇跡なんだね。まぁ当分ボス
「確かに強いモンスターだったわね」
「それでは頑張って帰りますか」
朝ごはんを食べて装備の確認をしてボス部屋をあとにした。
帰りの道中は問題なく帰ることができた。
外に出ると夕方だった。1日半のダンジョン探索。外にて野営して待っていてくれたクラドルさんが僕達に気が付いた。
「ダンジョン制覇できましたか!」
僕とミカは親指を立ててそれに答えた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
疲れていたので馬を返して冒険者ギルドにはよらずに帰宅した。
ナギさんが出迎えてくれて喜んでくれる。
Aランク冒険者がいた記録は定かでない。昔いたかも知れないって感じらしい。正確な記録には残っていないがAランク冒険者と言うランクがあるからにはなった奴がいるからだろってことらしい。
同じくBランクダンジョンの攻略は記録上残っていない。歴史上は初の快挙だ。
確かに死にかけたしなぁ。少し反省。
でもミカと2人でやり遂げた事は素直に嬉しい。
深い青色の玉はいったいなんなんだろうな。明日、冒険者ギルドで鑑定してもらおう。
リビングではナギさんとミカが水宮のダンジョン制覇の打ち上げを2人でやってる。まぁ飲みたいだけだろ。
僕は疲れたので早めに自室に入り眠りについた。
次の日の朝、冒険者ギルドに1人で向かった。ミカはまだ寝ている。冒険者ギルドにはいると拍手で迎えられた。クラドルさんが昨日のうちに水宮のダンジョン制覇の情報をギルドに伝えていたからだ。
最初にアクロに来て冒険者ギルドで冒険者登録をした時は目立たない様にしていた。いろいろな秘密があったから。
今はBランク冒険者になり、実家のファイアール公爵家との問題も無くなり目立っても問題はそれほどない。
あまり知らない人もいるが、それでもこうやって拍手で迎えられるのは嬉しい。冒険者の醍醐味なのかな。中毒性があるかもしれないから注意しよう。
早速昨日宝箱から出た深い青色の玉を鑑定してもらった。
鑑定結果は驚くことに【不明】
【不明】って…。
取り敢えず取っておくか。何かに必要になるかも知れないから。
もう一度水宮のダンジョンを制覇したら宝箱の中身はどうなるのかな?また深い青色の玉が出たらどうしよう。
当分、ボス
ボス
僕は剣術や盾術を伸ばすより後ろで高火力魔法砲台に専念したほうが良い様な気がした。今の剣術で充分普通の冒険者より強い。
これ以上伸ばしてもダンジョン探索に使えるだろうか? 僕を守ってくれたミカのシールドバッシュは凄かった。盾役の人をあと2人育てていげば良いのではないか?
いや待て。僕はまだ15歳だ。これからまだ剣術も盾術も伸びる可能性があるか。取り敢えず保留だな。
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