足について

母親が洗脳されていた事は、少し書きました。

私の事故で、足を切断しなくていいって事になった瞬間から、母親はどっぷりと宗教にのめり込んでいきます。

そして、宗教に献金するお金が欲しかったのか…。のちに、後遺症が、でるかもしれない私の足を100万円をいただいて終わらせました。


当時、傷跡は一生残るから障害手帳をとるべきだと言われたようですがそれも障がい者にしたくないと言う理由で申請されませんでした。


23歳になり、左足首の軟骨が全くないとの事で、足首の骨を復活させるレーザー治療を受け始めます。

3ヶ月続けました。レーザーで骨の再生を促すのですが、やってる最中はちょっと温かいかなーってぐらいだったのが、終わって帰宅する時には壁を持ってあるかないといけない程の激痛。足の裏もつけれない程野痛みでした。それでも、骨が復活してヒールを履きたい私は頑張りました。必死で、病院に通いやり続けました。治療が無事終了して、レントゲンを撮影します。

一ミリも骨など再生しませんでした。ただ、痛いだけの無駄な治療が終わりました。

「足首の軟骨を再生する能力はないね」お医者さんに言われた言葉がショックでした。

「それって、事故の?」

「うん、そうだろうね!証明する方法が存在しないから無理だけどそうだと思いますよ」

お医者さんが言うには、カルテは10年程しか保管されていない為…。

もう少し早かったら、交通事故だと証明が出来たらしいです。

なので、事故とは関係ないものだと言うことになりました。

お医者さんには、絶対転けたらダメと言われました。それと走る事もダメだといわれました。

もしも、転けたら足の骨がぐちゃぐちゃになり二度と歩けないからねと言われました。

それからは、転けないように頑張るしかありませんでした。

頑張るしかないけど、自分じゃどうにもならない事もあります。


大型のベビーカーに足を踏まれたり、子供が買い物カートを走らせてきたり、雨の日に滑ったり…。そして、たまたま散歩してた日に、自転車に乗った子供がスピードだいして目の前まで急ブレーキで止まりました。

「転けたらおもしろかったのにー」

「転けなかったなー、おもしろくなかったなー」と笑いながら言っていなくなった時は、正直、殺意がわきました。それで、二度と歩けなくなったらどうしてくれるんだと思いました。

それと、犬を放し飼いで何かしてた近所の人。その犬に吠えられて追いかけ回された時も本当に怖かったですね。後、駅のホームの歩きスマホ。逃げ場がないのに、行くとこ行くとこついてきて、私がホームに落ちるじゃないかとヒヤヒヤしました。


自分が頑張るだけじゃどうにもならない事があるのは、本当に怖いとつくづく思ってしまいます。

人からしたら、私が歩けなくなるなんて知らないわけだし、歩けなくなった所で関係ないわけだから…。

いい加減な事が出来るわけで、どうでもいいわけで…。


足が悪くなって思ったのは、結構、怖いです。怖い事だらけです。


自分も足が悪くなかった時は、こんな風にしてたのかもしれないと思うと反省します。


でも、悪い事ばかりじゃないですよ!動物園に行った帰りのバスで中学生の女の子が席を譲ってくれたり、コンサートに行った帰りの電車で二十歳ぐらいの女の子が席を譲ってくれたり。私の足に気付いて、さっと避けてくれる人もいたりします。


その度に、申し訳ないと思いながらも人って優しいんだって実感するんです。



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