母の強さ

小さな頃の、母親の話を書きます。母は、中学生でリウマチを煩い寝たきりでした。そして、共働きだった祖父母。

母は、ずっと一人で、二階で寝ていたそうです。出稼ぎから、帰宅すると祖母は母の元へ行きます。

ご飯を食べさせてくれたり、トイレに連れていってくれたり、したそうです。

そんなある日、母親はある一冊のノートを見つけて拾ってしまいます。

そこには、【母親の名前と死ね、死ね】とびっしりとノートに書かれていたそうです。

そのノートの持ち主は、母親の妹にあたる叔母だったそうです。

母親は、その日から介抱しようとする祖母を振り払いました。

そして、体を引きずりながらほふく前進で二階から一階の階段を降りてトイレに行ってたようです。そのうちに、また歩けるようになり、中学を一日しか行けなかった母親の為に叔父が高校に行かせてくれるんです。でも、叔母はずっと「高校に私は行けなかった」といい続けていました。

母は、私に泣きながら友達がいた中学に通いたかったと言ってました。それと、母からしたら一階でみんながご飯を食べて談笑してる声が羨ましかったそうです。自分もそこに入りたかったと言っていました。


私には、母のような強さはないと思いました。母親の尊敬する所は、そこですね。


よく姉と喧嘩した私に、母親が突然言ってきた話でした。「あんたも姉ちゃんに死ねって言うのか」って言われて話をされました。


母親の人生は、幸せだったのかな?

祖母もきっと悲しかっただろう。突然、母親から拒絶されたわけで…。母は、そのノートの話を誰にも打ち明けなかったと言っていました。


いやいや、何故、私に話すの?ってなりましたけどね。


でも、倒れる数年前だったので、多分話して楽になりたかったんでしょうね。

ずっと、苦しかったんでしょうね。


病気を乗り越えて、命と引き換えになると言われた私を産んでくれました。母は、いつも私に「◯ちゃんが、小さく産まれたからお母さん生きてるんだよー」って嬉しそうに話してくれました。

2000g未満で、産まれたから母親は生きれたそうです。私は、母の小さく産まれてきてねという願いを叶えたそうです。そう考えると母には会えなかった可能性はあったわけで、13歳まで生きてくれてよかったのだと思っています。

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