第179話修正された三人のキャラ(四人ではない)

あけましておめでとうございますヽ(*´▽)ノ♪


 眞子視点

「だからレンタルはダメだって」


 ピッ


「いやいや十分に一割も暴利だから」


 ピッ


「え、一分に村人五人?う~ん」


 友達の周平君がおかしくなりました。

 ゲームのキャラ、でもない棒と交渉しています。

 人間関係破壊ゲーム、雨乞い2.14はとうとう機械と人が心を交わせるようになったようです。


「おいおい序盤で村人五十人もいなくなったら結構詰むぞ」

「私のところなんて日照り神様のデバフで村人が増えにくいからかなりヤバいかな」


 そしてそれを受け入れている私の彼氏と親友。

 私はこれをどう受け止めればいいのだろうか。

 …うん、自分はまだ常人ということことなんだろう。


「…なぜ眞子は悟っているんだ?」

「う~ん、友人君はまだまだ人の心を学ばないといけないね。あれは人の振り見て自分は大丈夫と考えているけど実はアウトなんじゃないかな~と気づきかけている顔だよ」

「人の気持ちを読まないで湊ちゃん」


 ぼっちを許さないグループです。


 ゲームの修正が終わったということで再開しようとしたのだけれど、周平君のインテリジェンス兵器、折れ鍬だけが製作者側でも修正出来ないということで説得しろとありえないことを託された。


「具視ワンキルにつき3パー徴収?う~ん」

「まてまて、俺に対して恨み持ち過ぎじゃね?折れ鍬」


 そして再開する前に飼い主の周平君が折れ鍬を説得するという、ゲームにはありえないことが起きている。

 なぜかトモヒトに対して厳しい折れ鍬。

 そういえば私からレンタル料金を徴収しないでトモヒトからしていたけど、あれは彼氏から取るのではなかったのではなかったのか。

 それにすでにレンタルではなく、追加ダメージに変化しているよね?


「こっちは自分達がどれだけ修正されているかみようか眞子ちゃん」

「そうだね」

「まって、俺だけピンポイント狙われで具視を確認出来ないの」

「よしっ!具視六組顔5キルで一割徴収するか!」

「おいーっ!?」


 親友同士で楽しそうだから、こちらも親友同士で仲良くしよう。


「あ、日照り神様の技能の日照りが、ポカポカお天気に変わってるね。でも極太光線のリキャストタイムが増えているけど」

「私の方は信者の最大人数に制限が掛けられたよ。その分集まるのが少し早くなるみたい」


 湊ちゃんが日照り神様のステータス画面を表示させていて、私の方は白衣クマさんからきていたメールを見た。

 日照り神様のポカポカお天気は干ばつクラスの災害が起きていた村が、水不足、作物の成長不良ぐらいまでに抑えられるらしい。

 その分、攻撃面で抑えられているみたいだけど。

 私の方は時間をかければ無限に増えていた信者は無くなったけど、1.2倍の速度で増えるからそこまでは困らない。今までできた無制限逐次投入が出来なくなったのが少し痛いのかな。あといくつか付け加えられたものがあるけど奥の手にしておこう。

 どちらも一気に殲滅が出来なくなっただけで、ゲームとしてはまともになっている雨乞い2.14だ。


「…なんだろう。まともな対応をされると何かありそうで怖いよね」

「うん、雨乞い2.14だから絶対に何かあると考えるよ」


 全くの信用が無いのが雨乞い2.14というゲームだ。

 それが男子を魅了しているのかもしれないけど、女子には印象が悪い。

 あと私のキャラで遊ぶのは止めてほしい。

 駄肉は諦めるから、せめて普通の着物を着させて純ちゃんっ。


「友人君は折れ鍬との交渉がまだかかりそうだから見てみようか」

「本人も見ていいと言ってましたしね(言っていない)」


 周平君のコントローラーを奪おうしているトモヒトのコントローラーを操作してみる。

 白衣クマさんからメールが届いていたので開いてみた。


「うわ~、G具視はTGB(具視ヘアー金フン黒マッチョ)を中心に半径百メートルの範囲で無限増殖になっているよ」

「動体センサーはカットされて最大数も三百に固定されているから大丈夫かも?」


 こちらを無表情で見てくるG具視達は本当に怖かった。

 六組の具視が嫌いになりそうになるぐらいに。


「…えー性能をダウンした分、通常G具視の十倍の性能がある具視五人衆がつけられるみたい」

「六組の具視五人だね」


 よし、周平君に大罪のきついのを作ってもらって食べさせる。太って味覚破壊されればいい。


 トモヒトのTGBはバグが無くなった分、純粋に弱点部分が強化されたみたい。TGB自体は強いけど村人アニマルは指示をあまり聞かないから強くはなかった。


「あっ、なに人のを見てんだよぅ。女子のエッチィ~ッ」


 トモヒトが気づいてコントローラーを奪い取る。

 なぜかしなを作っていて、体格ががっしりしているトモヒトだと気持ち悪い


「眞子ちゃん本当にこれが彼氏でいいの?今なら間に合うよ?」


 本気で心配しないで湊ちゃん。

 それでも二人の時は格好良いんだ…よ?


「う~い、折れ鍬との話がついたぞ」

「周平、普通はゲームのアイテムと話しつくのはおかしいからね?そこは理解しておこうね?ね?」


 …湊ちゃんより私はマシだと思う。

 具視にはなるけど、体育祭を混沌の渦に落とさないし、文化祭に彼氏さんに手を出させるようなことはしない彼氏だもん。


「折れ鍬はプレイヤーには理不尽なレンタルはしないことになった。まあトイチでいいならレンタルされてもいいらしいけど、勝手には出来ないようにはしてくれるらしい」

「折れ鍬の気分一つで理不尽レンタル出来るんですね…」


 実は折れ鍬が雨乞い2.14そのものではなかろうか。


「資産を返却してくれたよ。半分だけど…」

「折れ鍬は悪徳金融よりもアコギじゃないかな?」

「本気を出されたら三大死でも勝てませんよね?」


 どうして私とトモヒトと湊ちゃんから顔を逸らすのですか周平君。


「んんっ、まあこれからは普通の雨乞い2.14ができるということで」


 雨乞い2.14の普通とはいったい何なのだろうか。

 …あ、人間関係破壊ゲームですねっ。


「眞子さんが悟った顔をしているんだが、彼氏としてどうにかしろよ」

「雨乞い2.14が終われば元に戻るだろう」

「少しずつ眞子ちゃんも染まってきているよね」


 ふ、自分でも一年前より積極的になっていると感じているからいいんです。


「さあ!再開しましょうかっ。みんなの村の位置は覚えていますから初手に信者を送り込みますよっ」

「…壊れたなぁ」

「しみじみするな馬鹿れ氏っ」

「待って眞子ちゃんっ。さすがに私の村はそれに耐えられないよっ」


 知りません。

 私はこの回を早く終わらせたいんですよ。

 忘れたんですか私の操作キャラの惨状を。どうして前面メイドの背面Tバック白フン丸出しのエロ要員キャラを後ろから見ないといけないのか。


「さあホネ子ちゃん!ゲームを再開してください」

『ゲームを再開するね』

「「「さすがに負ける…」」」


 私のところだけ村が維持できていますからこれで負けることは。


『我、惨状』


 短いローディング画面の後、私の画面に表示されたのは、Tバック白フンメイドの前におかっぱ頭の無表情座敷童が。


「あふぅ」


 純ちゃん、天丼はいけないよ天丼は。



ーーーーーーー

周平「俺だけデメリットだけじゃね?」

湊「折れ鍬はね~」

眞子「どれか一つの性能でもヤバいです」

友人「頼むから資産を八、七割返してくれ…」


G具視のせいで雨乞い2.14はまだまだ続く~(;´д`)

なぜか一人勝ちになろうとすると泥沼が這いよってくる雨乞い2.14\(^o^)/

純様はいいタイミングで登場しますね。

少しぐらい抑えられても、いくらでも抜け道があるのが雨乞いクオリティー( ´∀`)

まあ、純様を味方につければほぼ確定で勝てるのですが(;・ω・)

純様を束縛することができないから難しい勝利条件ですね(ノ´∀`*)


まだまだ雨乞いは終わりそうにありませんが、どうか頭を空っぽにしてお読みください。

エロくないけど(;・ω・)

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