第178話一時休戦(折れ鍬は謎で出来ている)



周平視点

「「「純様 (ちゃん)は禁止で」」」

「え~」


 圧倒的多数で(三対一)で創造主純様の使用禁止が決定された。


「日照り神様に創造主は反則すぎだ」

「ブーブー、納得いかないよ。日照り神様には致命的なデバフが掛かっているのに最大攻撃も封印されてさ」


 湊が大不満です。

 仕方ないので食べようとしていたアボカドを生ハムで巻いたのを口に放り込む。サッパリ系のドレッシングをかけて食べやすかったのか、三人に最初に食べられてしまって最後の一つだったのだが、まあしょうがない。


「そのデバフが無くなったら無敵になるんだからダメだろう」

「具視を発動させなかったらほぼ詰みのゲームだったしな」


 友人が俺に賛同してくれる。

 ところで隣の眞子さんがピザの上に乗せた薄切りピーマンを大量にお前のピザに乗せているのはいいのか?

 次からは弁当の中には隠しピーマンを入れてあげよう。見つけたら友人に渡せばいいよ。


「まあまあ湊ちゃんとトモヒトだけに制限があるのもフェアじゃないですし、私達も制限を・・・」

「「「無限信者の制限で」」」

「はわっ!?」


 何を驚くか眞子さん、あなたの狂信者は無限具視と大差ないチートですよ。忠誠心マックス自動補充は鉄砲玉が無限だから。


「な、ならっ!折れ鍬のレンタルに制限を課したいですっ」

「「賛成っ!」」

「なぬぅ!」


 眞子さんの訴えに同意する裏切り者たち。


「な、なぜだっ!折れ鍬は良い子だぞっ」

「人に勝手にレンタル料金を徴収し、足りない分は村人アニマルから皮を剥ぐのはチートだろう」

「人のお金でブーストして日照り神様を飛ばすなんて異常です」

「復活が瞬時過ぎておかしいよ。システム無視しているのは確実。あと本当のペットにしないの周平」


 雨乞い2から基本キャラ赤フンが固有キャラの俺にとって唯一の武器だ。


「酷い、折れ鍬は一番弱い俺に与えられた唯一の武器なのにぃ」

「いや、お前普通に周囲の村をヒャッハーするだろう」

「短時間でデラックス函谷関を作りますよね」

「ダム造りが趣味なのは日照り神様対策だよね・・・照れちゃうな~」

「「どうして?」」


 湊はかまってちゃんなので、俺に何かされるとだいたい喜ぶのよ。間違えるとふてくされて吸われるけど。


「だけど折れ鍬装備解除不可だぞ」

「レンタルしているじゃんか」

「あれはほぼ折れ鍬の自己判断だぞ」

「「「は?」」」

「勝手に消えるとき以外はコマンドで俺に許可を求めてくるんだよ。純様のところにレンタルされるのは折れ鍬の提案」

「「「・・・」」」


 おや?三人からの返事がない。ただの屍になったのかな?


「「「じゅ、」」」

「じゅ?」

「「「純ちゃん(様)案件―っ!」」」


 なぜか創造主がお呼ばれるすることに、雨乞い2.14は修正中なのでスマホでだ。


『むう、そんな面白いの頂戴周平』

「お前のものは俺のものが通るのが純様だよなぁ」


 湊と眞子さんが折れ鍬に自我があると純様に主張すると、即座に欲しがる創造主。


「いやいや、自我なんてあるはずがないでしょう?それに折れ鍬は装備解除不可ですし」

『ときわー折れ鍬を頂戴―』

『む、今はバグ取りの最中なんだがね』


 さすがに折れ鍬がいなくなると、困るので考えを改めようとしたのに、純様は完全無視でときわさんという人、おそらく白衣クマさんに折れ鍬をねだり始めた。


『は?自我を持つ装備品だって?そんなもの作った覚えはないよ』

『でも周平が持っているって』

『少し待ってくれ調べるから』


 なにかありえない速度のキーボードがスマホから流れてくる。

 創造主と制作者によって折れ鍬が汚されていく。


「おおお、折れ鍬がぁぁ」

「周平、折れ鍬から離れよう?雨乞いよりも執着してないかな」

「やはり雨乞いには変な作用が・・・」

「はっ、俺の具視も修正されるんだ。周平も弱体化しやがれっ」

「「具視は全部消してもいい」」

「おう・・・」


 ふっ、調子に乗るからだ馬鹿友人め。

 しかし、折れ鍬チートも年貢の納め時かぁ。

 俺だって、あれ?これおかしいよなって思っていたよ。でも珍しく俺の元に来たチートなんだもん。

 ゲームの中ぐらいいいじゃないかよ~。


『あーあー、聞いているかい。雨乞いの中で白衣クマと呼ばれている者だ』

『ときわ』

『名前を言うんじゃない純。まあどっちでもいいか』


 サバサバされておられる実名ときわさんだけど、あえて白衣クマさんと呼ばせてもらう。仲良くなったらヤバそうな人だと友人と目線で合図できた。

 彼氏さんハーレムメンバーだからではない、それなら純様やレオさんを呼んでいる時点で何か起こっている。

ただ二つのスイカをお持ちの白衣クマさんはこちらの彼女事情でアウトだ。

俺は毎晩が怖い。友人は無自覚受けの眞子さんの言葉責めが怖い。


『調べてみたが、君達のいう折れ鍬というのはノーマルな赤フンの初期武器として存在している。ただ、変なプログラムが付いていて、そちらにある本体の容量の三分の一を使用している』


 おう、ちょっと恐ろしいこと言っていませんか白衣クマさん。


『その本体は他のゲームもできるように改造されていて、一般のゲーム機の三倍の容量に上げているんだが、その折れ鍬だけで雨乞い2.14と同じ容量を使っているんだね。しかも勝手に自己アップデートしてようだ』

「周平っ!本体を捨てようっ!お金出すから新しい本体買ってあげるから、雨乞い2.14をいれていいからっ!」

「湊さんや、そこまで怖がるものですか?」

「だって頭のおかしい雨乞い2.14と同じ容量を使っているなんて絶対におかしいじゃない。しかもやっぱり生命宿っているしっ」


 おかしいな~。ただのゲームの武器の一つのお話しをしているだけなのに、ちょっとした呪いの折れ鍬みたいな扱いになっているぞ。


「やっぱり周平君は異常なものに好かれる体質なんですね」

「眞子さん、それは酷い」

「あ~ウチの蔵の中にも大人気だからな周平は」


 しっ!友人は黙れ。湊がさらに怖がるじゃないか。眞子さんにはその内だその内。


『一応、そこにあるゲーム機から移動することは』

「前からある本体でノーマル雨乞い2.1をしたらいました」


 すでにネットを介して移動していますよ。


『・・・まあ悪さはすることは無いと思うよ。音声、動体センサーには干渉しないようにしておくから、そのまま使ってくれると嬉しい。希少なサンプルデータになりそうだ』

「「「「まって動体センサー?」」」」


 具視達がこちらをどうやって見ていたか唐突にわかってしまう。

 動体センサーを停止しなかったらオレンジジュースを流し込むと湊が脅して止めてもらった。

 具視もだが、普段の生活を知られるのは嫌だ。とくに夜は。


『まあ君達の要望はわかった。わかったからそのゲーム機は壊さないでくれよ?』

「今後のサポート次第です」


 本体を人質に俺達のキャラに自分達でオンオフできる制限をかけてもらうことにした。

 おかげで調整の為さらに三十分ほど余裕ができた。


「ふ、折れ鍬のおかげでゲーム自体に口を出せるとは思わなかったぜ」

「許したけど、ゲームプレイするとき以外は部屋から出すからね絶対に」

「普通は捨てると思うよ湊ちゃん」

「無駄だぞ。なんだかんだ言いながら、周平の我が儘は通すのが湊ちゃんだからな」


 不思議だ。

ただゲームでフェアにするために話し合っていたはずなのに、折れ鍬の情報生命体説が浮上してきた。

 そして微妙に受け入れている三人は、たぶん雨乞い2.14の影響だと思う。



ーーーーーーー

周平「普通にサポートシステムじゃねえの?」

友人「普通を越え過ぎだ」

湊「ねえ友人君の本体とかえない?」

眞子「プライベートに関わることなので拒否するよ」


ダラダラ書いていたら、折れ鍬がなんか凄いことになってしまった((((;゜Д゜)))

雨乞い2.14と同じ容量の折れ鍬・・・絶対に生命宿っているよね(;・∀・)


白衣クマことときわさん。不安定にでた天才技術者です(^^)この人がいるから彼氏さんは超大金持ちになりました。いなかったら数年後ぐらいに超大金持ちになるところでしたね。

この人は雨乞いでもない限り出てきません。

折れ鍬のデータから人工生命体を・・・はありません。彼氏さんが止めます。


こっちはなにも考えなくても書けるから楽だわ~(*´ω`*)


たぶんバカップルは今年最後の投稿です。

よいお年を~(*´∀`)

これからショタと覇王様だ~(;´д`)

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