第37話友達の恋愛事情
周平視点
「ただいまー」
「はいおかえりー」
先に家に入った湊がただいまと言い、あとに入った俺がお帰りと言う不思議な帰宅だ。
湊の家ではなく俺の家だ。
母達は俺達が外出したのを知るとすぐに湊家に移動。まあテレビのサイズが違うからな大きい方が迫力がある。
腐界と化していたリビングを綺麗にして移動したのは主婦の習性だろう。
「今日は遊んだね」
「遊び過ぎて財布の中身はすっからかんだ。来月まで大人しく家でダラダラだな」
「友人君も入れて遊んだのは久しぶりだったもんね。私も服を買ったから一緒にダラダラするよ」
湊とソファでに座り、テーブルの上に置かれた今日の戦利品を眺める。
服が入った紙袋、小物が入った袋、一抱えもあるぬいぐるみに美少女やイケメンのフィギュア、お菓子、などが入った大きなレジ袋、食材が入ったエコバッグはスーパーで買ってきたものだ。
俺達は先ほどまで友人と眞子さんとの四人で外で遊んでいた。
映画を見てゆっくり過ごして眞子さんが帰宅する時間になった時、湊がごねた。一緒にいたい、まだ遊びたいと。
腕を取られて困りながらも苦笑する眞子さんは頷くしかなかった。
仕方ないので街まで外出する。
二人は服をお互いで選びあったり、買った小物を交換し合ったりして楽しんでいた。
男の俺達?気配を薄くして見守るだけだ。正直付き合ってくれた友人には感謝だ。俺一人なら真っ白に燃え尽きている。
ゲームセンターでは白熱する。
湊と眞子さんが組むと俺達では勝つことが出来なかった。まっとうなゲームでは完全敗北だ。雨乞い2のような頭のおかしいゲームでないと勝つことは難しいだろう。
あと天才と優等生がそろうとUFOキャッチャーは取り放題なのを知った。
確実に取れるものしかしないのでジャンルはバラバラだが、大きいヌイグルミも500円で取っていた。俺と友人はすぐに諦めて資金を出して取ってもらう方に変更したよ。
ファストフード店で夕食を食べて最後はお開きになると
友人が眞子さんを送ってくれることになった。
「あの二人付き合うかな」
並んで楽しそうに歩いていく友人と眞子さんは俺から見てお似合いだった。
「う~ん、それは無いね」
戦利品を物色している湊は違う意見らしい。
「眞子ちゃんは人の恋には興味はあるけど自分の恋にはあんまり興味なさそうなんだよね。ほら今は趣味が恋人ですって感じで」
「ああ、そういえば腐の人だったよな」
四人で遊んでいるのが楽しくて忘れてたよ。
「友人君も私達といるぐらいだから変わっているしね。帰りも二人は友達としか見てなかったよ」
「あいつはなー」
そうか友達か、俺より女性の湊のほうが見る目があるだろう。
友人は社交性はあるから何度か告白されたこともある。しかし、全部今は興味が無いで断っていた。
理由は俺にも教えてはくれない。もしかして俺のことが?と言ったら初のマジ喧嘩になった。湊に二人ともノックアウトされなければ喧嘩別れしたかもしれない。
「まあ今の現時点ではだね。将来はどうなるかわからないよ。友達のままかもしれないし、交際するかもしれない」
「俺達が手を出すのは?」
「どちらかが相手を意識したらだね。付き合ってくれたら嬉しいけど」
少し意味が違うが人の恋路に手を出すなら馬に蹴られるぐらいの覚悟がないとな。
友人は俺達の恋路に馬に蹴られるのではなく、湊の暴力に立ち向かって手助けしてくれたのだ。
友人が誰に恋するかわからないが、その時は手伝うつもりだ。
「ねえねえ、どうして美少女フィギュアはこうスカートの中を覗いて見たくなるのかな?あ、この子は青の縞パンだ」
こう友達の為に決意していいところなのに、湊は美少女フィギュアのスカートの中を覗いている。
締まらないなぁ。
「二次元の女の子が履くような縞パンなんて現実に持っている女性なんていないのにね」
「え、マジで?」
「こんな幅の広い縞でハッキリとした色だと透けるかもしれないから流石に外出には無理。周平が見たいなら上下セットでネットで買うけど~」
少し考える。
青の縞パンを履いている湊・・・。
「よろしくお願いします・・・」
ニヤニヤこちらを見る湊から顔を背けてお願いするしかなかった。
だってたまに風呂上がりの下着姿の湊を見ることがあるので、手を出せないとしても見てみたいのですよ男の子ですから。
ーーーーーーー
湊「実はもう持っています」
周平「見たことない」
湊「中学生の頃にどうすれば周平に襲われるか考えていた時につい買っちゃいました。若さ故の暴走だね」
周平「あー交際前だったら襲ったかも」
湊「じゃあ今からでも!」
周平「清い交際中ですから見せてくれるだけにして下さい」
湊「ううっ変な約束をしなければよかった・・・」
前後編にわけます。続けて書くと筆者は混乱していきます・・・(;´Д`)
あと周平はexplosion!(#`皿´)
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