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「このままじゃ食べられない。温めて解凍する」
「ちゃんと食えたものになるか怪しいけどもったいないし解凍できたら食うわ……口から」
「じゃあ、さっそく温める。人肌で」
「言いつつ俺にかかえさすんじゃねーよタニンハダと書いて
「温度が足りない。ちょっと体温を七十度くらいに上げて」
「俺の体を電気ポットか何かだと思ってらっしゃる?」
「仕方ない。やる気を出させるために、私が一肌脱ぐ」
「おい文字通り上着を脱いで何を……ちょっ顔を近づけて……」
「ふー……ふー……」
「いや耳ッ!? 耳フーフーリターンズ!」
「興奮して体温上がった?」
「むしろゾワゾワして寒気が来たわ!」
「あまのじゃく」
「むしろ正直極まりない反応だが!?」
「体は正直」
「やかましいわ!!」
「仕方ない、やる気を出させるためにもっと体を張る」
「おまっ、背中に密着してっ……なかなかに豊満なものをお持ちで……」
「(ひそひそ)頑張れー……頑張れー……もっと熱くなってー……カッコイイとこ見たいなー……」
「おまっ耳元でそういうのささやくの、ガチなヤツじゃねえかッ……!」
「(ひそひそ)ほーら、だんだん真ん中に血が集まってくる……力を抜いてー……そこに意識を集中して……ね?」
「やめろやめろおまえマジでそれはシャレにならんって……!」
「(ひそひそ)血の流れを意識してー……踏みしめた両足から大地のパワーをくみ取ってー……自分のオーラと溶け合わせてー……手のひらに集めてー……」
「俺にエネルギー弾か何かを撃たそうとしてる?」
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