カノン•カナン
Canarie
登場人物紹介1
50話までに登場する主要人物を紹介します。
リンク先に一部キャラのイメージ画像があります。
https://www.pixiv.net/artworks/116127607
<主人公>
リチャード•レイノルズ:
第1主人公。「ヴァイオリンの帝王」の異名を持つ、ロンドン•ハムステッド出身の世界的ヴァイオリニスト。イギリス国籍だが、日本人とのハーフ。物語開始時点で32歳。アッパーミドルの家庭で育つ。ドイツ人の妻マリアとは死別し、幼い息子ヨハンを、義母のゾフィーと協力して育てている。
ヨハンのことは何より大切に思っているが、ヨハンがヴァイオリンを始めてからは接し方に悩むようになる。
ヴァイオリンで輝かしい成功を重ね、その功績から一代貴族であるSir(サー)の爵位をイギリスで授与されている。一方で、幼少期に犯罪で両親を喪い、その後も立て続けに不幸で身内を失い、長く天涯孤独だった。
幼少期から天才ソリストとして世界中を飛び回り演奏してきたが、妻の死後はヨハンのために一時活動休止、その後ベルリンに定住し、世界トップレベルのオーケストラのコンサートマスターに就任。
気さくで人懐こい反面、音楽やヴァイオリンには自他にストイックで、非情な判断も行う。
真面目で繊細かつ、激情的な性格。
派手で男性らしいハンサムな顔立ち。身長は185cm。白い肌とヨーロッパ人の目鼻立ちに、黒に近いブルネットの天然パーマの髪と、アンバー寄りのブラウンの瞳を持つ。ブラウンの縁の四角い眼鏡をかけている。
ヨハン•レイノルズ
:第2主人公。リチャードの一人息子で、ドイツとイギリスの二重国籍。物語開始時点で8歳。
母マリアを3歳で亡くし、その際には演奏で母の死に間に合わなかった父に複雑な感情を抱いたが、基本的にはリチャードとの関係は良好。リチャードとゾフィーには溺愛されて育った。
ヴァイオリンをリチャードの演奏に憧れて始めるが、リチャードの厳しいレッスンや、周囲から偉大な父と比較されることにやがて悩むようになる。
素直で思慮深く、優しい性格で利発だが、繊細さや、たまに見せる感情の波はリチャードに似通う。リチャードと同じく人懐こいが、やや人見知り。
ヴァイオリン以外には勉強も非常に得意。
顔立ちはリチャードに似ているがリチャードよりも繊細な印象。リチャードよりも茶色寄りでストレートのブラウンブルネット。瞳もブラウン。
ハンス•イッセルシュタット
:第3主人公。リチャードの楽団の副コンサートマスターで、才能がある若手ヴァイオリン奏者。物語初登場時には24歳。リチャードより10歳下。
南ドイツのヴァイオリン作りの街ミッテンヴァルトの出身で、家業を継がずにミュンヘンやウィーンで学んだり演奏したのち、ベルリンで楽団に入る。穏やかで優しい性格だが、覇気に欠け、コンクール実績等はあまりないが、そうとは思えない卓越した技術と表現力の演奏。そのため、リチャードは期待をかけ、育てようと試みる。
リチャードとは対照的な価値観で、音楽は自他が苦しんで行うべきではなく、楽しむもので、才能があってもそれをどう使うかは個人の意思で決めるべきとの強い信念を持っている。
リチャードのことはヴァイオリニストとして尊敬し、コンサートマスターとして慕っているが、共通の知人の存在が後に発覚し、悩むことになる。
身長は170cm程度、体格も華奢で、顔立ちは若い女性に間違えられることもあり、中性的で童顔。ハニーブラウンの髪に、空色の瞳を持つ。
<主要人物>
※物語に登場順に記載
中本明 (なかもと あきら)
:リチャードの楽団の日本人のヴィオラ首席奏者。東京都国立市出身で、日本の楽壇では重鎮のヴァイオリストを父に持ち、兄弟二人もそれぞれアメリカと日本で活躍するヴァイオリニスト。
幼少期からヴァイオリンやピアノ等音楽の英才教育を受け、ヴァイオリンは2歳から始めている。
初登場時34歳。リチャードの弟子の礼は妻であり、一人息子の司はヨハンより5歳下。
穏やかで思慮深く、人当たりが良いが、その分考えが読みづらい。
リチャードとは友人で、ヨハンとは幼少期から接しており、ヨハンも懐いている。
アジア出身として初めて楽団で首席奏者になった。ヴァイオリンでも優秀な奏者だったが、兄弟と競わされることに疲れていたことや、ヴィオラの音色や役割に惹かれ、13歳ごろに転向。
ヴィオラの実力は非常に高く、演奏活動にも精力的だが、生まれつき心臓病があり、礼や司をはじめとした周囲から心配されている。
身長166cmで、男性としては不健康に細身。
黒に近い灰色の瞳に黒髪で、黒縁の四角い眼鏡をかけている。
全体的に落ち着いた優しい雰囲気だが、良くも悪くも一般的であまり目立たない外見をしている。
中本礼 (なかもと れい)
:リチャードの愛弟子で、明の妻のヴァイオリン奏者。横浜市の山手付近出身の日本人。初登場時には25歳。ドイツの名門楽団の第一ヴァイオリン奏者をしつつ、たまに自宅で子どもから大人までレッスンも行っている。ヴァイオリンを心から愛し、楽しんでいる。
明とは、ドイツの音大に在学中にリチャードがきっかけで出会い、室内楽を師事したりするうちに、恋仲になった。ヨハンやリチャードとは家族ぐるみで交流している。
日本では、両親は音楽家ではないが裕福な家庭で育ち、幼少期からヴァイオリンを学ぶ。中高一貫の私立女子校を卒業後、ドイツの音大へ留学。素直で一途かつ、純粋な性格だが、その分傷つきやすい面もある。しかし、ヴァイオリンに関してはリチャードの厳しい指導に食らいついたり、明の難病にも一緒に向き合うなど、芯の強さを持つ。
外見は、黒い大きな瞳に、漆黒のストレートのロングヘアで、可愛らしい顔立ち。やや童顔だが、それに似合わない172cmの長身。モデル体型でスタイルも非常に良くモテるが、本人は天然なこともありそれに気が付いていない。
中本司(なかもと つかさ)
:明と礼の一人息子。初登場時3歳。日本とドイツの二重国籍。
ヨハンの近所に住んでいることもあり、ヨハンとは幼馴染で後に親友になる。飄々としてふんわりした雰囲気。真っ黒い髪にはアホ毛のような癖毛があり、話したり動くと揺れる。
顔立ちや、性格が明るく前向きな点は礼に似ているが、所作や思考は明に似ている点を窺わせる。明と礼の方針で伸び伸びと育ち、音楽はヨハンとは違い得意ではないが、自分なりに楽しんで取り組んでいる。一見呑気な性格に見えるが、非常に怜悧。年上のヨハンとも対等に話し、勉強は一般の学校では暇になってしまうほど得意で、特に数学には飛び抜けたセンスを見せる。
明が難病を抱える様子を見てきたのもあり、自身の意志で医学部を目指すようになる。
イザベラ
:ヨハンのガールフレンドで同級生。初登場時13歳。ヨハンが転入するベルリンの名門音楽ギムナジウムでヴァイオリンを学んでいる。ドイツ人。
快活で明るい性格で、少し勝気な点もあるが、人の感情の変化に敏感であったりなど、感性が非常に豊か。ヨハンよりも技術は大幅に劣るが、自由な解釈で演奏を行い、聴衆を惹きつける。ヨハンと親しくなり、やがて交際する。
外見は、ヨーロッパでも珍しい菫色の瞳に、美しいストレートのブロンドをポニーテールにしている。身長は163cm程度でドイツ人女性としては小柄で、体格も華奢。向日葵を思わせる、明るく可愛らしい微笑みが特徴。
ミカエル•シュルツ
:リチャードの楽団のフルート首席奏者。
「フルートの貴公子」の異名を持つ、
ドイツ人の天才フルーティスト。初登場時34歳。出身はフランクフルト。銀行家の父とトップモデルの母親の間に生まれる。
フルートの実力含め全てが完璧に見えるが、実は両親に愛されずに育った辛い過去を持つ。
厳しい父親とは敬語で話してきたせいもあり、妻や子ども以外には基本的に敬語で話す。
明とは大学時代からの親友。身長180cm。顔立ちは母親によく似ており、中性的で凛とした美形。プラチナブロンドの髪と、アイスブルーの切れ長の瞳が特徴。体格は細身だが、登山が趣味で筋肉はある様子。
頭脳明晰だが率直で、言動に裏や嘘がない性格。自他に厳しく無愛想なため、接しずらいが、根は面倒見が良く、優しい性格。曲がったことを嫌うため、筋の通らないことや人種差別には強く反論するが、頑固な点もある。
徹底した計画性や効率性、そしてずば抜けた才能で21才でオーケストラのフルート首席になり、ソリスト活動もしている。
既に既婚で二児の父。小説編集者の妻がいる。
ジャニス
:かつて、人気を博した元天才ヴァイオリニスト。アメリカ人で、ペンシルヴァニア州在住。初登場時34歳。トラウマから、音楽に関する記憶を殆ど健忘しており、ヴァイオリンの弾き方も忘れてしまっている。
ヴァイオリンを引退してからフラワーアレンジメントを学び、そのセンスを活かして生計を立てている。
リチャードとは深い友人関係のようで、リチャードはたまにジャニスを訪ね、気にかけている様子。ジャニスのほうでも、音楽関係の記憶としてはリチャードの存在を唯一憶えている。
容姿は、飛び抜けた美人ではないものの、整った顔立ちで、儚げな色気を漂わせる。
身長は173cm程度で、体格は華奢。
深いエメラルドの瞳に、茶色いストレートのロングヘア、白い肌に散らばるそばかすが特徴。
ビリー•バックハウス
:リチャードの楽団のチェロ首席奏者。
初登場時36歳。アフリカ系アメリカ人。
父親は有名なジャズ•ダブルベース(コントラバス)奏者。父親から手解きを受けた後、ジャズではなくクラシックを志し、アメリカでキャリアを積んでからヨーロッパで活躍。
楽団では初のアフリカ系の奏者で、ヨーロッパで演奏家として暮らすにあたり、差別に耐えられなかった元妻とは離婚し、現在はヨーロッパ人の妻がいる。子どもはそれぞれの連れ子が二人いる。
リチャードとはジュリアード音楽院のプレ•スクール時代からの親友で、幼少期から接しており、リチャードからは半分兄のように思われている。
性格は面倒見が良く落ちつきがあり、冗談を言って場を和ませることも。
身長は190cmで、痩せているががっしりした体格。ダンディーな雰囲気を持つ。
サイモン
:リチャードの楽団のフルート兼ピッコロ奏者。ミカエルの代理で首席奏者を行うことも稀にある。アメリカ人で、初登場時26歳。
アメリカの貧しい家庭に育ち、苦労してフルート奏者になった。出身はニューヨークのサウス•ブロンクス。
荒れた家庭環境からか、言動がやや粗野で、喧嘩っ早いが、本来は仲間思い。
言動のせいで、アメリカの有名な音大を中退、複数のオーケストラを退団か懲戒になっている。
演奏は、安定して質の高いミカエルと比べると波や粗があるが、技巧も高く、表現が斬新で強いインパクトを残す。
入団当初はミカエルとぶつかることもあったが、今では息が合っている様子。
新緑のような緑の瞳に、焦茶の髪。顔立ちは整っているが、精悍で視線が鋭い。身長185cm程度で、がっしりした体格。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます