第13話 リメンバー・パールハーバー

1940年12月8日 ハワイ・オアフ島


「少尉、報告です。こちらのレーダーサイトで不審な航空機を捉えています。」


「何?レーダーに異常か?どうせ自軍機の誤認だろう。」


「しかし……。 …少尉!これは誤認などではありません!凄まじい数の機影を捉えています!!」


ハワイ現地時間早朝、オアフ島北部にあるレーダーサイトが異変を察知した。

当初報告を受けた新米の少尉はこれを軽く流していたが、アメリカ太平洋艦隊の主力が守る真珠湾基地に押し寄せたのは、大日本帝国海軍連合艦隊・南雲機動部隊であった。


グレート・ブリテン陥落を受けたアメリカ政府はファシズム・共産主義の拡大阻止、及び英仏の亡命政府に応えるべく対枢軸開戦へと動き出していた。が、それに先んじる形でヒトラーからの要請を受けた日本海軍空母機動部隊が太平洋最強の海軍基地へと押し寄せたのだ。

これがかの有名な「真珠湾攻撃」である。


米軍内部の事情に詳しい山本五十六海軍大将の下訓練された日本のパイロットは非常に優秀だった。

浅瀬の真珠湾で驚異的な精度の超低空雷撃を成功させて見せたのだ。


2度に渡る日本軍空中攻撃隊の猛攻により真珠湾は地獄絵図と化し、最終的に戦艦4隻沈没、その他多数の艦艇の沈没・損傷、航空機188機損失、死者2942人等甚大な被害を被った。


更に、真珠湾攻撃とほぼ同じタイミングで約2万5000の兵力を有する日本軍南方部隊は英領マレーへの上陸作戦を敢行。


日本の対英米蘭開戦に伴いドイツ・イタリア・ソ連・スペイン・ブルガリアなどと言った枢軸諸国が相次いでアメリカへ宣戦し、ここに大東亜戦争の幕が開けた。



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