第26話 私と/05-wノブナガの/2goprw/a\\/.,ハネムーン42r72rs;kfpow////イン@oモータルi9i0計画

上杉に向けての出陣の日が決まった私たちは再びロンドンに舞い戻って来た。


明日の朝には帰るということで、今日も朝から観光地を回りまくる。もうほとんど意地だ。


大英博物館、ウェストミンスター寺院、バッキンガム宮殿、大英博物館、ヴィクトリア&アルバート博物館、残りのオススメ観光地をバーッと回った。


もう後半はナチュラルハイ状態で間違って同じところに2回行ってしまった。なんかそんな記憶が薄っすらある。


そんなわけで観光地を全クリした私たちは、息を切らしながらホテルに戻ってきた。


「はぁはぁ、これでロンドンはコンプリートしたね!」


「そんな息切らしてまで回る必要あったのか?」


「あるに決まってるでしょ!もう私たちはロンドンを制覇したんだよ!完璧な旅行だよ」


「じゃあ大英博物館に何があったか覚えてるか?」


「え?大英博物館?う、うん、わかってるわかってる!なんか恐竜の化石とかあったね!」


「ねーよ。何も覚えてねーじゃねーか、お前」


「そんなことないよ!」


「じゃあどこが一番よかった?」


「一番?それはもちろん!、、、、、、、」


「ほら言ってみ!ほれほれ」


「、、、一番なんて決められないよ!!!それぞれに良さがあったからね!」


「じゃあ間違って二回行ったのはどこだ?」


「そんなのもちろん!、、、、、な、ナショナルギャラリー?」


「大英博物館だよ」


「え!?そんなとこ行った!?」


「行ったよ。二回もな」


「、、、お、覚えてる!覚えてるよ!恐竜の化石とかがあったところだね!!!」


「うん、今回恐竜の化石は見てない」


「、、、え!?でもなんか恐竜の化石っぽいのなかったっけ?」


「なかったな。お前は一体なんの化石を見たんだよ」


「こ、細かいことはいいんだよ!観光地にあるものは大体恐竜の化石っぽい何かなんだから!」


「お前観光地舐めすぎだろ」


「そんなことないやい!とにかく満喫したでしょ!」」


「、、、確かにな。楽しかったよ」


「ちょ、ちょっと!いきなりのデレはズルいよ!!!」


「連れてきてくれてありがとうな」


「た、畳みかけてくるじゃないか!、、、私は、、、その、、、ノブナガと一緒だったらどこでも楽しいし。というか私はずっとノブナガだけ見てたから、、、。他のことをあんまり覚えてないだけだもん」


「そうか。ランも楽しかったのならよかった。じゃあ帰るか。俺たちの家に」


「え?」


「やっぱりあそこが一番落ち着く」


「の、ノブナガ、、、。わ、私もそうだよ。私は戦国でも海外でもなく、ノブナガと二人でいられるあの部屋が一番好きだよ!だからさ、いなくなったりしないでよ」


「いなくなったりしねーよ。俺はお前の傍にいたい。もうそんな風になってしまった。残念ながらな」


「バカ!残念とか言わないで!!!これは、これは!う、運命なんだよ!!!」


「、、、そうかもな」


ノブナガがなんだか穏やかに笑った。


「そ、そうなの!」


翌朝、私たちは日本へと帰るのであった。





ここは『信長の覇道』運営会社『Akashic』本社、地下4階。


一部の役員だけが入れるフロア。一般社員はこのビルは地下三階までしかないと思っている。


そしてこの特別フロアにいるのはミハエル・ハーマイル。


『Akashic』のCEOだ。


『Akashic』を一人で作り上げた凄腕社長とされているが、これは正確ではない。確かに凄腕だが『Akashic』を一から作り上げたわけではないのだ。


これは隠されていることだが『Akashic』は、世界最大の検索エンジン、オンライン広告、クラウドコンピューティング、ソフトウェア、ハードウェア関連の事業を展開する巨大企業『α Ink.』の子会社として誕生している。


ミハエルはαからこの事業を任された責任者なのである。


そして『α Ink.』と『Akashic』の繋がりを知っている者=この地下4階に入れるものでもある。


「ミハエル、少し面白いことになってきたぞ」


ミハエルの元を訪れたのはシンセ・グローブウェル。『Akashic』COOだ。


ミハエルとシンセはアメリカ人男性で、歳は30代後半。


二人は同期で『α Ink.』に入社し、その優秀さでメキメキと頭角を現していった。そして『α Ink.』の未来を、いや世界の未来を占うこの極秘プロジェクトを任された。


「やっとプレイヤーの中から大名になる連中が出てきたな」


「ああ。とは言ってもまだ3人だがな」


「だがやっとこのインモータル計画も回りだしたってことだ」


「それにしても今まで金を稼ぐために働いてきたのに、今は金を使うだけで大した儲けもない。なんか気持ち悪いんだよな。まだ慣れない」


「俺もだよ。だがこの計画は成功すれば金なんかどうでもよくなる世界が始まる」


「ああ、わかってるよ。だから成功しなかったときのことを考えると胃が痛くなるんだ」


「成功するさ。というか成功するまで終わらないんだ。何度失敗しても、何十年かかっても成功するまで続けられる。俺たちが死んだとしても次へ引き継がれていく。成功するまで」


「確かに。人類にとっての到達点でもあるからな」


「そしてこの日本がその実験場というわけだ。同情するよ、日本人たちには」


「第二次世界大戦を起こしたのが悪いんだからしょうがないさ」


「今『信長の覇道』をプレイしている人間の中に第二次世界大戦を経験してるものなど一人もいない」


「それはわかっているが、、、そうだな気の毒というしかないな。第二次世界大戦後にアメリカが日本をこのように作って来たのは実験場にするためだ。そしてその実験は俺たちに任された」


「わかってるさ。ただなんだか哀れに思えてな」


「俺もそれは思うが、あまり思いつめるなよ。こういった仕事では考え込んで精神をやられちまう奴もいる」


「大丈夫だよ。少し思っただけだ。さてプレイヤーとNPCの人間たちには頑張ってもらおう。不死、いや不滅の時代のために」





「ぐふっ!ぐふふ!えへへへ!いや、えーっとむふふふ」


「過去最高のキモさだけどどうしたの?」


夏休み明けに大学に来ていた私に愚かなるみっちょんが声をかけてくる。


ふふ、イギリスに行っていた数日間の間に私とみっちょんの間には大きな差が出来てしまった。


そう、私は大人の階段をダッシュで登ってしまった。


そんな私にとって目の前のみっちょんはもはや小娘。


もう完全に私はみっちょんの上を爆走している。


何を言われようとも、私からは穏やかな微笑みしか出てこない。


ごめんね、みっちょん。私は随分遠くへ来てしまったよ。


「なんかあんた過去最高にウザいこと考えてない?」


「うん、確かにそうかもしれない。否定はできないさ。でもしょうがないんだよ。私とみっちょんの間にはどうしようもできないほどの差が出来てしまったんだから」


「はぁ、何なのあんた。定期的に頭バグらないと気が済まないの?」


「ん?バグるって何?凄いってこと!?ねぇねぇ、そうなの!?」


「はぁ、バカすぎて言葉もないわ。私から言えるのはこれだけよ、ラン」


「え!?なになに!?」


「病院に行きなさい」


「え!?私めっちゃ元気だけど!?」


「身体じゃないのよ。頭の話」


「頭だってさえまくりだけど!?」


「そう思ってるのなら余計に行くべきだわ。一刻も早く」


「もうみっちょんたら~。そういう冗談が大好きなんだから~」


「なぜあんたはこれを冗談だと思えるの!?」


「だって私って結構切れ者じゃん?」


「うん、切りたい者ではあるわね」


「まあとりあえず私は、、、キリッ!ノブナガと一緒に上杉を討つのだ!!!」


「うん、絶対討つの」


「え?」


「いやなんでもない」


、、、ま、いっか。


よっしゃー!!!ここからは待望の上杉攻めじゃい!!!

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