(131) あの日の君に逢いたくて

(1)

ふたり暮らしたアパートは

今では狭い駐車場

ペンペン草がはびこって

時のカケラも拾えない


君の得意な肉ジャガと

白いエプロン 覚えてる

「月が見たい」とつぶやいた

止みそうもない雨の夜


新しい恋に出会うたび

無垢な瞳を捜してる

いつかは君に逢いたくて

あの微笑に逢えそうで


(2)

君が残した日記帳

あれから鍵が見つからない

記憶の中をさまよえば

凍える夏がやって来る


いつも「ひとりは淋しい」と

子供のように言ってたね

「チリン」となった風鈴の

鮮やかな赤 見つめてた


優しい風に君を呼び

そっとまぶたを閉じてみる

情けないほど泣けてきた

あの日の君に逢いたくて


あの日の君に逢いたくて


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