第20話 お楽しみの新たな新境地
「ほ、本当にいいの?」
「うん、こっちに来て?」
「それじゃあ。お言葉に甘えて……」
俺は恐る恐る、奥沢さんのベッドの上へと乗っかった。
女の子のベッドの上というだけで緊張するのに、奥沢さんは自身の太ももをトントンと叩いて俺を導いてくれる。
「おいで雪谷君。私が受け止めてあげるから」
「お、お邪魔します」
俺は覚悟を決めて、ゆっくりと身体を倒していき、奥沢さんが普段使っているベッドへと包まれて行く、そして頭は、彼女の柔らかい太ももへと着地した。
心地よいふにっとした弾力と柔らかさを兼ね備えた奥沢さんの太もも。
さらには、彼女のふんわりとした香りが四方八方から漂ってきているような気がして、頭がくらくらしてきてしまう。
奥沢さんは満足そうな笑みを浮かべつつ、俺の頭を優しく撫でてくれる。
「ふふっ、保健室の時と違ってどう?」
「えっと……これは本当に現実なのって疑ってるレベル」
俺がそう言うと、奥沢さんがぷくっと吹き出した。
「そっか、そっか。それぐらい雪谷君にとって、最高のシチュエーションってことなんだね」
「もちろん。だって今も、顔を緩めないようにって必死だし」
「そんなこと気にしなくていいのに。リラックスしちゃっていいよ。緩み切った顔見せて?」
奥沢さんはそう促してくれるけど、緩み切ったら絶対に気持ち悪い表情になってしまうのは目に見えているので、ここは気を緩めずに堪える。
「雪谷君、せっかくの膝枕なのに強張りすぎ。いつもみたいに寝ちゃっていいんだよ」
「いや……流石にそれは無理」
「どうして?」
「どうしてって……」
今俺は、奥沢さんが普段使っているベッドに寝転がっているのだ。
落ち着けるわけがない。
俺がキョロキョロと視線を泳がせていると、奥沢さんの撫でる手が止まる。
「もーう、言うこと聞かずに落ち着きがない子はお仕置きだそ?」
「お、お仕置き?」
「おりゃー」
「うおっ⁉」
すると、俺の頭を支えていた太ももが、急に両サイドへと開き、俺の頭は下へとのみ込まれていく。
「えいっ!」
ベッドへ頭下りきった所で、両サイドからむにゅりとむちむちとした弾力が俺の顔面を襲った。
「なっ⁉」
「えへへ、太ももヘッドロックー!」
「ふ、太ももヘッドロック⁉」
いや、確かにヘッドロックとも言えるけども!
ソワソワしていた俺を宥めるために、顔を太ももで抑え込んでしまおうという奥沢さんの戦法。
今も、むぎゅぅぅぅぅっと、両サイドのしなやかな太ももが、俺の頭をがっちりと捉えて、素晴らしい快感を与えてきてくる。
ペチペチペチ、スリスリスリ。
あぁ、神様。
これは、俺を太もも好きにさせるための試練なんですね。
俺が訳の分からない祈りを捧げている間にも、ぷにっ、ぷにっと、リズムよく太ももで顔を圧迫してくる奥沢さん。
「あっ、やっとリラックスしてくれたんだね。顔がデレっとしてきた」
「そ、そりゃこんなの……デレっとしない方が失礼だよ」
「あはっ、意外と雪谷君ってムッツリさん?」
「わ、悪かったな」
「謝らなくていいよ。その代わり、私の太ももの感触、いっぱい味わってね」
奥沢さんは、リズミカルなテンポで両サイドの太ももを内側へ締め付けるようにして、俺の顔へと押し当ててくれる。
俺は目を瞑り、太ももの感触だけに集中することにした。
ペチン、ペチン、ペチン。
モニュ、モニュ、モニュ。
はぁぁぁぁっ……。
奥沢さんの太もも、柔らかくてすべすべでムチムチの三拍子揃ってるとか、ほんと神過ぎるでしょ。
にしてもこれ、他の人に観られたら一発アウトだよな。
家で二人きりだからこそ出来る、禁断のイチャラブ行為。
だからこそ、この至福のひと時を、もっと味わっていたいと思ってしまった。
無意識に俺は、自身の両腕を、奥沢さんの両サイドの太ももへとそれぞれ回してしまう。
「ゆ、雪谷君⁉ きゅ、急にどうしたの?」
突然触られたことで、奥沢さんも驚いたらしくピクっと身体を震えさせた。
だけど、ここで引いてしまったら、二度とこんなことしてもらえないかもしれない。
そう思った俺は、すべての欲望をさらけ出すことにした。
「ごめん奥沢さん。奥沢さんの太もも最高過ぎて、我慢できなくなっちゃって触っちゃった。もっと俺の顔、太ももでいっぱい挟んで欲しい!」
心を打ちをさらけ出すと、奥沢さんがぷっと吹き出した。
「あはっ! やっと雪谷君も素直になってくれたんだね」
「お願い、早くシて欲しいです……!」
「うん、じゃあ私の太ももで、雪谷君の顔がトロトロに蕩け切っていっぱい満足しちゃうぐらい、シてあげるね」
「お願いします!」
「イくよ?」
それから俺は、奥沢さんの太ももに、すべての身を委ねた。
奥沢さんの激しい太もも攻撃が炸裂する中、俺はすぐさま昇天してしまう。
「どう、気持ちいい?」
「はい、最高です!」
ただの欲の塊と化した変態に成り下がったにも関わらず、奥沢さんの声音は終始ずっと嬉しそうで、ただひたすらに俺を太ももでいじめてくれる。
もう恥ずかしいとか、そういう陳腐なプライドなんてどうでもよくなってしまうぐらい、奥沢さんの太ももに身体が支配されて行く。
そして俺は、奥沢さんの太ももに挟まれていないと生きていけない身体へと、変えられて行ってしまうのであった。
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