14 短歌


不穏な感情の短歌がつづいたので、ちょっと雰囲気を変えて、よろこびの歌を。




 窓のそと空がラムネの色なのはためいき甘くとけているから



<読み>

まどのそと そらがらむねの いろなのは ためいきあまく とけているから




よろこびの歌といっておいて、ためいきのとける空とは……、朗らかでないと云うか素直じゃないと云うか。


はらのなかに溜まった、言葉にならない感情を体の外に出すため、人はためいきをくような気がします。

感情の在り処としては胸の方がメジャーだし、ためいきも呼吸の一種と思えば関係する器官は肺や心臓なんですけれど、ためいきで浄化されるのは肚だと、何故だか私には思えます。

でもそんなためいきのなかに幾分含まれている甘いものは、胸から出たものなのかも知れないと思ったり。

そんなためいきは空をどんな色に染めるんだろうと妄想したり。



 * * *


上のお話とはまったく関係ありませんが、、、番外編のお知らせです。

以前、「物語の登場人物のイメージで詩を作ってみたらどうなるか、見てみたい……」というコメントをいただきました。面白そう! ……ということで、つくってみました。

基本的に、『罪の女の歌を歌おう…』を読まれた方向けなので、ここではなく、別の場所に番外編として掲載することにしました。興味のある方は、覗いてくださいませ。(4話掲載予定です)

https://kakuyomu.jp/works/16816700427169670861/episodes/16817330647890602308


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る