応援コメント

第339話 「上気道閉塞」は完全閉塞直前まで酸素飽和度は落ちない(ように思う)」への応援コメント


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    このタイプの事故は「あるある」ですね。
    私が見聞した症例も甲状腺手術、頚椎前方固定術、頚動脈内膜剥離術、下顎歯肉癌摘出術などの後でした。
    声門付近の気道狭窄の時はSpO2が低下する前に不穏の方が目立つので、まさか気道狭窄と思わずに鎮静剤を使ってしまって余計に事態を悪化させがちです。
    このような状態をCICV (Can't Intubate Can't Ventilate) と呼び、それだけで一大テーマになっています。
    輪状甲状靭帯切開ができれば換気可能になりますが、ほとんどの医師は経験が無いと思います。
    私自身も気管切開は何十回もやりましたが、輪状甲状靭帯切開は1回もやった事がなく、その場面で落ち着いて喉を切れるかは確信がありません。
    喉を切ることのできる人が到着するまでの時間稼ぎとしては、経鼻で挿管チューブを途中まで入れ、左手で口を塞いでエア・リークを防ぎ、右手で挿管チューブに接続したバッグで強引に換気するという方法があります。
    CICV を切り抜ける裏ワザとして、是非、内科の先生方も知っておいていただきたい手技です。
    方法さえ知っていれば誰にでも簡単にできます。
    この事については自らの経験を私の小説の方紹介しましょう。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    裏ワザ、大変役に立ちそうです。裏ワザを使う機会には出会いたくないですが、もしその時には、その技を使わせてもらいます。

    気管切開術、何度か助手として立ち会わせてもらい、指導医から丁寧に教えていただきましたが、今でも自分でできる自信はありません。

    輪状甲状靭帯切開(というか、「ミニトラック」挿入)は吸痰困難な患者さんに、吸痰目的で挿入することが多かったので、個人的には「ミニトラック挿入」はできると思います。

    同期の筋骨隆々のやつが、ミニトラック造設の際に、ガイドワイヤ挿入用の針を誤って輪状軟骨に刺してしまい、「あれ?」と思いながら「えいやっ!」と挿入し、輪状軟骨を突き抜いてしまったことを覚えています。