第92話 おかしいとおもった!
我が家は市立図書館のヘビーユーザーで、毎週たくさんの本を返し、たくさんの本を借りてくる。先日は長男坊が図書館に行くこととなり、「父ちゃん、雨が降りそうやから車を出して」とお願いされ、車で図書館に行くこととなった。
エンジンをかけると、いつも通り、カーラジオからはNHK第一放送が流れてきた。ぼんやりと聞いていると、何かおかしい。番組はリクエスト番組の様で、リスナーからの手紙が読まれている。「もうすぐ母の48回目の誕生日なので、母の好きな歌をリクエストしたい」とのことだが、リクエスト曲がずいぶん古い。私はいまアラフィフなので、お母様とほぼ同じ年代なのだが、お母様の好きな曲がずいぶんと古い。私の両親のもう少し上の世代の曲だった。長男と二人、首をかしげる。「ずいぶん古い曲が好きな人やなぁ。おじいちゃん、おばあちゃん(長男から見て)か、それより上の世代の人たちの曲やで。少なくとも父(アラフィフ)の世代の曲やないで」と話しながら。
しばらくすると、別のアナウンサーの声で「以上、1986年に放送した番組でした」とのこと。ラジオのアーカイブ番組を聴いていたわけである。それで得心がいった。35年ほど前で48歳なら今なら80代。ちょうど辻褄が合う。
「1986年の番組かぁ、納得したわ」と長男と二人で笑い合う。
日曜日のちょっとした出来事である。
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