第16話 でんき予報と太陽光発電

ここ最近の6月とは思えない酷暑のため、空調などで電気の使用量がうんと増えているそうだ。関東の方では16時~19時のころの電力が足りない、とのことで節電要請がでている。


夏至も過ぎた直後で、結構遅くまで日が昇っているのに、なぜその時間帯に電気が足りなくなるのだろう?太陽光発電はどうなっているのだろうか?と疑問に思っていた。


今日、仕事の合間に、関西電力と東京電力の「でんき予報」を見てみた。どちらもありがたいことに太陽光発電からの発電量もグラフ化してくれている。それを見ると、電気の使用量のピークと、太陽光発電量のピークがずれていることが分かった。


太陽光発電の発電量ピークは11:30~12時ころ、いわゆる太陽が南中高度(最も高く、真上から太陽が照り付ける高さ)に来ているときであり、外はかなりまぶしいのに、今の15時くらいだと太陽光発電は、ピークの75%程度の発電量に落ちている。一方で電力の使用量は今の時間帯がピークとなっている。確かに中学生のころだったか、一般的に一日の最低気温は日の出の直前くらい、最高気温は14時くらいと聞いたことがあるが、電気の使用量、その多くを占める空調での電気の使用量は今の時間が一番多いのだろう。確かに夕方になってもお日様はそれなりに照っていて、気温も高く、その一方で太陽光の発電量はどんどん減ってくる時間帯だから節電の呼びかけも仕方がないのだろう。これだけ電気の使用量が多いと、太陽光発電の余剰電力を使って揚水発電もできないだろうし、手の打ちようがないよなぁ、と理解した。


夏は空調を使っても、まだ、太陽光でしっかり発電してくれるからよいのだろうが、冬の寒い時期、電気はどうするのだろうか?曇りや雪なら太陽光発電は厳しいし、エアコンを使って暖を取ろうとするとやはり電気不足にならないだろうか?山奥の水力発電所もダム湖が凍ってしまえば、発電しづらいだろう。


この1,2年使っていない(主にこたつに頼っている)が、冬の暖房は、換気が必要ではあるが石油ファンヒーターが最も効率がいいのでは、と思っている。あるエネルギーを100%の効率で他のエネルギーに変換することはできず、どうしてもいくらかは利用できない熱エネルギーとして逃げて行ってしまうことが知られている。なので発電所で電気を作るときにも、火力であれ、水力であれ、ある程度のエネルギーは熱として逃げてしまい、電線を通る間にも熱として逃げてしまい、最後に電気エネルギーを熱に変えるときも(ヒートポンプは別として)熱として逃げてしまう。それなら最初から化石燃料のエネルギーを直接熱エネルギーとして利用した方が効率がよさそうだと思っている。


まぁ、しかしながら現在の電力の需給バランスを考えると、やはり再生可能エネルギーを中心として電力供給を組み立てるのは難しそうだなぁ、と思う。

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