第46話
僕の気持ちを見透かしたように、隆二は僕が好きな方の耳の穴を獣みたいに執拗にじゅくじゅくと舐めた。
その動きだけで僕の中心は明らかに熱を帯びてしまう。
下腹部に集まってくるどくどくとしたしびれる様な快感が今にも入り口を求めてほとばしりそうになった。
信じられないくらい気持ちよくて、僕は体の疲れからだるさをともなった快楽でどんどん上り詰めてくる。
あ、そんな馬鹿なっ、あっ!
「ィクっ……! ひっ!」
僕の下半身がびくびくと跳ねると、僕からほとばしった熱い物が下着の中に放出されてしまった。
しばらく信じられなくて僕は涙を滲ませながら息を荒くしてしまった。
耳を舐められただけでイッちゃうなんて。
「そうか、そんなに乱暴にされるのが良かったのか。ごめんな、今までやっぱり少し優しく抱きすぎたんだ」
はぁはぁと息を荒くして何が起きたのかわからなかった僕に、隆二はにっこりと微笑むと、舌の腹で僕の胸の抑揚を味わうように舐めては時折思い切り噛み付き、その都度僕はひっと小さな悲鳴をあげてしまった。
まだ余韻が残っていて、まるで神経がむきだしになっているようだ。
「もうお前の体で舐めてないところなんてないんじゃないか? ん? どうなんだ?」
「あっ、あっ……」
隆二の指先が僕に触れるだけで、その低くて甘い声とよく知っている匂い、呼吸のかすかな音でさえも僕に刺激を同時に与えて、自分の体がいつのまにか、隆二と繋がっているのが当たり前になっていて、僕はすっかりだらしない体になっていた。
何度交わっても交わってもまるで終わりのない湧き出た泉のように、僕はずっとこの先隆二に限界まで快楽を引き出され、かき乱され、それこそ入れ物になれたことを極上と思い、喜び狂うんだと思うと、背中も腰も僕の舌先でさえ体が喜びで満ちて、もっともっととねだるように腰が動いてしまう。
「ほらほら、腰だけ動かしてないで、欲しいなら欲しいって言ってみろ、それがお前の望みなんだろう? ずっとずっとねだり続ければいい。俺はいつでもお前が悦こぶことを思う存分してやるぞ? 自信がないとか上っ面な事をもう今更言うな。もうそんな関係じゃないことくらいお前だってわかってたと思ってたけどな」
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