第2話 風になれたら

約束が消えてしまっても

海は変わらず ずっとある

君が床に就くときも 黄色い鯨は虹を吹き

わたしが靴を履くときも 蛸が白いため息を吐く


形は変わってしまうだろうが

約束は棄て願いを灯す 

同じ願いを抱えた君に会いたい


風になれたら どこへでも

誰にも何にも縛られず 願いの元へひとっ飛び

風になったわたしを君は

果たして気づいてくれるのか?

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