第十三幕 43 『賢者の足跡を辿りし者』


 リナ姉さんも加わって、メリアさんとの話が続く。



 私のことを『リュートの後継者』と言うからには……きっとこれも、彼が残した道標の一つなのかも知れない。


 賢者リュートはアクサレナのダンジョンを攻略した後、邪神が封印されていると目されるグラナへと旅立った。

 多分、その時にウィラーを経由して知り合ったのではないだろうか?






「リナちゃん、カティアさんは……リルさんが転生させたんでしょう?」


「そうだけど……よく分かったね?」


「精霊の視点で見るとね、魂の質と言うか……波動のようなものが分かるんだけど、二人分の魂が融合してるように見えるのよ。こういうのは彼女の領分でしょう?眷族と言う点も含めてね」


「なるほど。流石ね〜」


 うん、神に選ばれるだけあって中々切れる人みたい。

 じゃあ、私のことを『リュートの後継者』と言ったのは……?



「賢者リュートは転生者に対して、自分の足跡を辿ってもらうように様々なものを遺したのだけど……それを辿る者には称号がつくのよ。ちょっといいかしら?……[鑑定]」


 一言断ってからメリアさんは私の方に手をかざして……

 これは神代魔法?



 私の身体を淡い光が包み込み、それが収まると……目の前に光の文字が浮かび上がった。


 その内容には見覚えがある。

 それを確認するのは久しぶりだね……
















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【基本項目】


名前 :カティア

年齢 :15

種族 :人間(女神の眷族)

クラス:ディーヴァ/プリンセス

レベル:64


生命値:2,105/ 2,105

魔力 :3,800 / 3,800

筋力 :326

体力 :204

敏捷 :582

器用 :308

知力 :525



【魔法】 ▼


【スキル】▼


【賞罰】


 ■請負人相互扶助組合

  ランク:S

  技量認定(戦闘):上級

  技量認定(採取):中級


【装備】

  聖杖リヴェラ(腕輪状態)

  美容の髪留め

  ミラージュケープ

  お洒落な革鎧

  婚約指輪(収納倉庫の指輪ストレージ・リング


【特記】


 ■エメリールの加護(魂の守護)

  ※即死攻撃完全無効化


 ■エメリールのシギル

  ※発動時全ステータス +300

  ※常駐時全ステータス +100

  ※発動効果[葬送]:アンデッド特攻(極)

  ※ディザールのシギルと同時発動により特殊技スペシャルアーツ『滅魔の刃』使用可


 ■ディザールのシギル

  ※発動時全ステータス +300

  ※常駐時全ステータス +100

  ※発動効果[聖光剣]:斬撃威力上昇(極)、特殊技スペシャルアーツ『天地一閃』使用可


 ■エメリナの加護(慈愛の御手)

  ※治癒系魔法の効果増(極)


 ■エメリリアの加護(勝利の旗手)

  ※戦闘時の味方の能力値増(大)


 ■称号:星光の歌姫ディーヴァ・アストライア


 ■称号:賢者の足跡を辿りし者


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 おお……最後に見た時から大分変わってるね……

 結局、ギルドで確認する機会も無かったし。



「うわぁ〜……改めて見ると、やっぱりカティアちゃんのステータスって人間離れしてるよね〜」


「本当よね……転生チートマシマシって感じ」



 そ、そうかな……神様リナ姉さんからもそう見えるとは。

 それに、メリアさんも大概のような気がするけど?



 それよりも、メリアさんが見せたかったのは最後のところだろう。


 『賢者の足跡を辿りし者』


 こんな称号が付いていたんだ……




「と言う訳でね……実は私もリュートのチェックポイントの一つなのよ」


「リュートから彼の足跡を辿るためのヒントを預かっている……って事ですか?」


「そうそう。だけど、今回は取り敢えずそれを教えるために呼んだだけ。詳しくは森都の近くまで来てもらいたいのだけど……まぁ、厄介事が片付いてからかしらね」


 厄介事……そう言うからには、当然彼女は今この森で起きている事を把握しているはず。

 そもそも『大森林結界』を生み出したのはこの人なんだし。



「ま、招かざるお客さんにはさっさと退場してもらいましょう」


 そう言うメリアさんの笑い顔は、何だか凄い迫力を感じる。

 やはり建国の母としては到底見過ごせないところなのだろう。

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