第46話:ただでは起きぬ!転んで無いけど




 ユアショ!な世紀末な男達に絡まれている俺。

 関係無いけど、昔の歌手って際立ってたよな。

 ユアショ!を歌った水晶王とか、かすれ声のもんたよ○のりとか、格好良いと思う。


「聞いてんのかよ!お前だよ!」

 あ、すみません。また聞いてませんでした。

 だって、赤髪のモヒカンって、ドチンピラなやられ役でしょ?

 スキンヘッドに、その中華な三編み?

 怖くないです。



 ボッコボコの再起不能にして差し上げました。

 ボールスが、だけどね。

 ボールスもラッキーがあ~んと口を開けたのを見て、慌てて世紀末な男達をボコボコにしてたんだけどな。


「ラッキーは何をしようとしたのかな?」

 一応聞いておこう。

<うんとね、足を咥えて上にポーンてして、上で咥えて、下にドーンって>

 想像より酷い事をしようとしてたみたいだ。

 再起不能どころか、人生終了だよ。


<私は、首根っこを咥えて遠くへ捨てに行こうかと>

 シロ!?シロもそんな事考えてたの?

 シロの言う遠くって、多分俺の考える遠くより遠いよね?

〈月を追い掛けるハティですからね〉

 アートモさんや、何のフォローにもなってないからな?



 破落戸ゴロツキ達を衛兵に引き渡そうとしたら、コイツ等は冒険者だから冒険者ギルドへ連れて行けって言われてしまった。

 はぁ!?お前等が捕まえて連れてけよ!と思ったが、ボールスが大人しく引き下がったから、そういうルールらしい。


 異世界面倒臭っ!!


 そんな理由わけで、冒険者ギルドです!

 うおぉ!何で女冒険者はあんなに露出が高いの?

 守るべき所が出てますけど?

 ある意味豊富な脂肪で守られている……のか?

 でも腹も急所だよな。


 あ、目が合った。

 睨まれた。怖ぁっ!!

 見られるの嫌なら、あんな格好しなきゃ良くね?

 地球なら下着……よくて水着で街中歩いてるのと一緒よ!?



「ヨッシー様?行きますよ」

 手続きをしてくれていたボールスに声を掛けられた。

 俺はカウンターに寄り掛かって、ギルド内を観察していたのだ。

 しかし職業踊り子とか、遊び人とか、本当に居るんだな。

 踊り子なのに、冒険者とはこれ如何に。


 先程の破落戸ゴロツキは、問題を起こしてばかりいたけど、それなりに強くて皆が泣き寝入りしていたそうで、捕まるどころか訴える人も居なかったそうだ。

 訴えが無いと、ギルドとしては何も出来なくて、困っていたらしい。

 凄~く感謝された。


 それならばと、店の宣伝をお願いした。

 そして受付の綺麗どころでカフェに来て欲しいとも、お願いしておいた。

 外から見える席に綺麗な人が居ると、それだけで宣伝効果が上がるよね?


 気に入って常連になってくれれば尚良し。

 パフェとかデザート系も充実したし、ケーキもいける。

 ファミレスは普通ケーキは店で作らない。

 それなのにうちのファミレスは、オーブンまであった。

 どうりで厨房が広いと思ったんだよ。


 業務用アイスクリーマーまでは許容範囲だったが。

 最近、獣人料理人の中でパティシエになった人がいる。

 スキルが生えたらしい。

 「パティシエって何でしょう?」って聞かれたのだ。

 女性だったので、名前がパティになった。


 俺じゃないよ!?マジで俺じゃ無いからな!

 本人希望です!!



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