第45話
俺はゼスじい・クレア・アリシアと3対1で打ち合う。
ゼスじいとクレアが前からどんどん打ち込んで来て、アリシアが死角から攻撃を仕掛ける。
俺はここまでしないと盾LVが上がらなくなってきたのだ。
3対1なので攻撃を必ず受ける。
その事で盾LVが上昇するようになった。
俺が日陰で休んでいると兵士の声が聞こえる。
俺に気づいていないようだ。
「俺さあ、クレア隊長は天才だと思ってたんだ」
「いきなりどうした?」
「いやあれだ。強い人はちゃんと努力してるんだなーと思ってさ」
「ゼス卿の訓練か」
「そう、俺だったらあの訓練は耐えられない」
「俺もだ」
「私達と強くなる人は心が違うのよ」
「だよなあ、あれだけ訓練したら強くなれると思うけど、俺には無理だよ」
「無理なのが普通だろ。ゼス卿の訓練に耐えられる人間は才能があるのかもな」
「だよなあ。まずMPが切れて倒れないのが凄い」
「普通は倒れるよな、具合が悪くなるからなあ。MPが切れて具合が悪いのに馴れるってそれだけで凄いと思う」
「俺さあ、ゲット卿とエステル様のパーティーに村を救ってもらって兵士になるって決めたんだ。でも、最初はやる気満々で兵士になったけど、全然出来てないって思うよ」
「いや、お前兵士の中では強い方だろ」
「そうよ、後から入って来てみんなを追い越しているわ」
「え?」
「え?」
「え?」
「おーい!そこ!サボるな!」
「やば!訓練に戻るぞ!」
ゲームの時はただの兵士だったけど、兵士も葛藤や悩みがある。
当たり前だけど、ここはゲームじゃないんだよな。
休憩を終えて訓練に戻るとゼスじいに言われた。
「3人がかりでゲットと闘っても、盾のLVが上がりにくくなって来たのう」
「わたくし達とゲットでレベル差がありすぎるのですわ。ゲットのレベルが高すぎてゲットの訓練についていけなくなっていますわね」
「そう、か。いや、ここまで上げることが出来たんだ。皆のおかげだ。次は魔物と闘ってみんなのレベルも上げたい」
エステルは光魔法を強化し、アリシアは武器LVを上げた。
クレアは身体強化・剣・武器強化を鍛えた。
そして3人とも才能値を2段階上昇させても、俺の盾&メイスのLVが上がりにくくなってきた。
俺が強くなる方法は武具だけど、父さんは俺の武具を作ってくれているけど、時間がかかるらしい。
次は全員のレベルを上げる。
俺・アリシア・エステル・クレアのパーティーで裏ダンジョンに向かった。
歩きながら会話をする。
「そう言えば、帝国って今どうなってるんだ?」
「今の所、攻めて来てはいないようですわね」
「ですが、攻めてくるのは時間の問題でしょう。幸いゼス卿が兵士の訓練を行っています。兵の訓練は問題無いでしょう」
「前回はダンジョン31階のリザードマンの前でやめたんだったな」
「今はクレアが居ますわ。それに、わたくしの護衛は不要ですのよ。自分の身は自分で守りますわ」
「そうだな。エステルも強くなった。裏ダンジョンの31階に行こう」
俺達はダンジョンに向かった
【裏ダンジョン31階】
キシャアアア!!
俺達は13体のリザードマンに遭遇した。
「ファイアシールド!」
俺の盾の前に大きな炎の盾が発生した。
その炎の盾を前に構えて、リザードマンに突撃した。
リザードマンの吐き出す炎を防ぎ、リザードマンが吹き飛ばされる。
俺に遅れてサイドからアリシアとクレアがリザードマンに攻撃をする。
クレアの剣と体が魔力で覆われ、剣でリザードマンを斬るとリザードマンが大きな傷を負い、2回攻撃されて倒れた。
さすがアタッカーだ。
レベルさえ上がれば1撃で倒せるようになるだろう。
アリシアは器用に立ち回り、攻撃を躱しながら連撃でリザードマンを倒していく。
俺も負けられないな。
「ファイアエンチャント!」
ファイアエンチャントは攻撃力を上げるが、炎属性を寄与するわけではない為リザードマンにも有効だ。
俺は盾&メイスでリザードマンを倒していく。
リザードマンの1体がエステルに攻撃を仕掛けるが、杖で攻撃をいなし、隙を見てクレアにヒールをかけていく。
エステル、強くなったな。
更に2体のリザードマンがエステルにターゲットを移した。
だが問題無い。
「問題ありませんわ!プロテクト!」
制限時間はあるが、一定ダメージを無効化する光魔法だ。
エステルが攻撃を受けるが、光のバリアに阻まれて攻撃が無効化された。
その隙に俺達はリザードマンの数を減らし、エステルに攻撃を仕掛けているリザードマンを倒した。
「余裕だな!先に進める!」
31階から40階はジャングルや火山の暑い地形で、炎耐性を持つ魔物が多かったが、メイスと盾で確実に魔物を倒しながら進んだ。
そして、アリシア用の好感度アップ装備を手に入れた。
このダンジョンでは好感度アップ防具が手に入るのだ。
ゲーム2周目では他に3人が仲間になるが、その分の好感度アップ装備もここで手に入る。
まあ、売っても金にならないし、取ったらストレージに入れておこう。
【ダンジョン41階】
「やっとここまで来たか」
41階に着くと雪で白く地面が覆われ、木の枝には雪が咲くように積もっている。
ここからは寒いフィールドが続く。
体長3メートルほどのアイスゴーレムが俺に狙いを定めた。
「ハイファイア!」
一瞬でアイスゴーレムを倒す。
ここからは炎魔法の餌食だ。
俺の炎魔法で瞬殺できる。
「ここからの展開が予想できますわね」
「ゲットの炎魔法無双だにゃあ」
俺はひたすら炎魔法を使った。
スノーラビットが現れた。
「ファイア!」
俺は1撃でスノーラビットを倒した。
ホワイトウルフの群れが現れた。
「ハイファイア!」
俺はホワイトウルフの群れを倒した。
アイスドラゴンが現れた。
「エクスファイア!エクスファイア!エクスファイア!」
アイスドラゴンを倒した。
さすがに焦ったけど思ったより簡単だった。
「もう49階ですが、最後まで進みますか?」
「いや、帰ろう」
50階のボスはラスボスよりも強い。
全滅もあり得るのだ。
それにあまり長い間王都を開けるのは良くない。
定期的に帰る必要がある。
「提案がありますわ。30階のセーフゾーンで休息してから帰りたいのですわ」
「そうですね。疲れが溜まりました」
俺達はセーフゾーンにたどり着き休息を取った。
ゲット 人族 男
レベル: 68
HP: 680 SS
MP: 680 SS
物理攻撃:544 A
物理防御:680 SS
魔法攻撃:680 SS
魔法防御:340 D
すばやさ:544 A
固有スキル:炎強化
スキル:『メイスLV68』『盾LV64』『ファイアLV72』『ハイファイアLV67』『エクスファイアLV54』『ヒールLV28』『リカバリーLV11』『トラップLV22』『宝感知LV29』『ストレージLV34』『ファイアエンチャントLV58』『ファイアシールドLV41』
武器 炎のメイス:250 炎魔法+30%
防具 守りの円盾:150 HP微回復 赤のローブ:90 ハイブリッドブーツ:60
エステル:好感度75
クレア: 好感度53
アリシア:好感度56
俺は、アリシアに好感度アップ装備を渡したけど、アリシアの好感度が高くて驚いていた。
あとがき
近況ノートに作品のQ&Aを書きました。
時間があって気が向いたら見て欲しいです。
ではまた!
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