第83話✤イシュラークの街1
ちょっとしたアクシデントはあったものの、BBQを楽しんだその場の人達は全員で片付けをしてそれぞれの目的地まで出発していった。
BBQ中、超巨大ワイルドボアの素材の買取交渉やったりしてたのでちょっとしたお小遣いにはなったね。
これで手芸関係の素材買おうかな~。
そしてやってきましたイシュラークの街!
イメージ的には地球のサントリーニ島みたいな白い豪邸がおおい街で、大きな山を切り崩した場所に作ってある。
なので街に入るには上り坂、出るには下り坂、8つの突起のある星形の造りになっており、過去の戦争では主要要塞の一つになっていた街である。
その分、軍事関係も強くて騎士団の他に巡回・捕縛専用の警備兵もいつので安心して生活できる街になっている。
が、その分競争率も高くこの街に住む場合月に一度の抽選で選ばれなければならず、一般市民、役人も中々出て行かないので入れ替えがほぼ無い所でもある。
しいて言えば商業や冒険者関連のギルド員が入れ替わるので若い人は一定数いる。
そんなイシュラークの街に着いたので、冒険者ギルドにご挨拶に行ってみれば……。
「おいおい、そんな子供連れて冒険者ギルドに何の用だ?」
「若いやつに任せられるような依頼なんかないぞ?大丈夫か?」
と、おっちゃん冒険者たちにイチャモンなんだか心配されてるんだか解らないお言葉を頂いた。
「でもここのギルマスに用事があるからなぁ」
と、聖がSランク冒険者カードを見せたら、ザッ!という音と共に受付までの道が割れた。
モーゼかな?
「受付のお兄さん、ギルマスの都合はどうかな?」
「か、確認してまいります……!」
僕がさっと受付まで行って担当していたお兄さんに聞くと、ぎるますううう!と叫びながら奥に引っ込んでいった。
いや、Sランク冒険者とか普通に来るでしょ、ここ……。
暫くしてギルマスっぽくないひょろりとした中年エルフが受付のお兄さんと共にやってきた。
珍しいな、エルフで冒険者ギルドの長って。
エルフ、能力高いわりに面倒くさがりなところあるので積極的には人に関わらないんだよなぁ。
……なんて思っていたら頭に一発、杖の攻撃を食らいました。
「クルルフィール!このバカ者が!」
「え?は?」
僕の名前は
僕が生まれてから、ハイエルフの森を出るまでの約50年ほど……。
……つまり……。
「げぇーーーー!!! アズールおんじ!!!」
そこに居たのは僕の父親の兄であり、最初に魔法を教えてくれたアズールフェルト・ライディさん、御年200歳↑であった。
なんでここに!いるの!!!!???
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