260話 神罰



 一方、天然温泉にてロゼと遭遇したアルカたち。

 温泉の気持ちよさをじっくりと実感し、のほほんとした時間がそれなりに過ぎた頃、遠慮がちにロゼが口を開いた。


「それで、何か聞きたいことがあったんじゃなかった?」


『『『『!!』』』』


 その言葉に全員ハッとする。

 そうだったのだ。何を心から温泉を堪能してるねん!

 ……元々の目的はそのまま温泉を堪能する事だったはずだが、アルカたちは慌てて意識を切り替えることにした。


『そうでしたそうでした。えーとまず……』

『ロゼさん。ファティマ様の話だと、貴女は異世界の神だと聞きました。それは真実なのでしょうか?』


 やや混乱しているアルカに代わって、フェイが質問をぶつけた。


「うん。そだよー」


 と思ったら、軽いノリで返事が返ってきた。


「あまり口にしたくは無いが、確かにボクはこの世界とは違う世界から来た……まぁ君たちの言う神っぽい存在だ。

 と言っても、人間よりも出来る事が多いだけで、全知全能だと思わないでくれ。出来ない事もたくさんあるんだから」


『それは……ええ、理解はしています』


 そんな現実的な答えに、アルカたちはややホッとした。

 確かロゼは圧倒的強者ではあるが、それでも出来る事には限りがあると知る事が出来た。

 では次の質問だ。


『神である貴女が何故この世界に? ご自分の世界はどうしたのですか?』


 フェイにそう尋ねられ、ロゼはやや引き攣った笑みを浮かべた。


「むー。正直言って、それは言いづらい。いや、悔しいというか、恥ずかしい理由なんでね」


『悔しい……』

『……恥ずかしい……ですか』


 二人は首を傾げる。

 それはどういった理由なのだろうか。

 よもや、これだけ力のある存在が、元居た世界から追い出されたとか、そんな理由ではあるまい。


「この世界に来た理由は特にないよ。いろんな世界を旅していたところ、最近ちょっとスカウトされてね。一応、頼まれた手前仕事はこなすつもりだけど……」


『頼まれた……それは……?』


「おっと。それは内緒だよ。悪いけど、君たちからは良い匂いがしないから、あんまりサービスは出来ないなぁ」


『匂い……ですか?』


 言葉の意味が理解できずに姉妹二人が首を傾げていると、出番が来たとばかりに口を開いたのは日輪・ナイアであった。


『それはですねー。恐らくですが、このエヴォレリアに満ちている魔力。それが、ロゼさんが気になっている要素においですねー』


『この世界の魔力?』


『ロゼさんが気に入ったと言っているお二人、艦長とゲイルさんですが、その共通点はこの世界の人間ではないという事。お二人には、この世界の魔力が流れていないから、ロゼさんにとって良い匂いがしたという事なのではと、推測します。

 恐らくですが、ヴィオさんやプラムちゃんも同様に気に入るのではないですか?』


 日輪のその言葉に、ロゼは感嘆の息を漏らす。


「へぇぇ。分かるもんなんだねぇ」


 という事はマジらしい。

 自分の推測が正しかったと知った日輪は、満足そうな笑みを浮かべる。


『魔力の匂いですか……。魔力を匂いで数値化した事が無かったので、その発想はありませんでした』


「まぁ気にする事は無い。これは、ボクが嗅覚を遮断すれば済む話だからね」


『で、では、最後に質問を一つだけ! 貴女は異世界より来たという話ですが、もしや単独で世界を渡る力を持っているのですか?』


「うん。持ってるよー」


 あっさりとした答えが返ってきた。


『でしたらお願いします! 私たちにできる事はなんでもしますので、どうか我々……いえ、たった一人でも構わないので、元の世界に戻してほしい方が居るのです!!』


 ガバッと温泉から身体を上げたアルカは、そのまま水面に手をついて深々と頭を下げた。


「んー」


 考え込んでいる様子のロゼを見て、アルカは危機感を覚えたのか、今度は温泉から身体そのものを持ちあがらせ、なんと水面に座って土下座の姿勢を取る。


『どうか……どうか、お願いします!』


『ね、姉さん……』


 このアルカの態度を見て、フェイ、烈火、日輪も急ぎ続こうと思ったのであるが、水の上に座るという芸当は、アルカにしか出来ない芸当であり、どうするべきかとあわあわしていたのだが、それを制したのはロゼだった。


「ス、ストップ! 別にごねているわけじゃなくて、ボクの方にも簡単には了承できない理由があるんだってば!」


『り、理由とは……?』


「まず、膨大なの力が必要。……これは、君たちで言うところの魔力だね。一度世界を渡ると一気に減っちゃうから、今は少しずつ回復させている最中。

 こればっかりは、自然回復させないとダメなんだ。

 だから、氣が溜まるまでまだまだ一ヶ月くらいはかかるっぽい」


『一ヶ月……ですか』


 長い。

 長いが、これまで掛けた時間に比べれば、ちょっとの時間でもある。


「続いて、これが一番重要だけど、特定の世界に渡れる訳じゃない。仮に異世界に渡る穴を開けたところで、それがキミたちの望む世界かどうか保証は出来ない」


『そ、そんな……』


 アルカは愕然とした。

 ようやくレイジを元の世界に戻すための算段がついたと思ったら、大きな落とし穴があった。


『姉さん落ち着いてください! 可能性はゼロではなくなったという事です! むしろ、これからはどうすれば艦長の世界に行けるか、本格的に研究をする必要が出てきました!』


『そ、そうですね。これまでは時空間魔法を習得するために、樹の国に向かわねばならないと思っていましたが、異世界に渡る為のデータというものが必要だという事が分かりました』


 パンパンッと自らの頬を叩いて気合を入れ直したアルカとフェイは、自分たちが一糸まとわぬ姿だというのも忘れて「うがー」と奮起している。

 その様子を見て、ロゼは思わず口元を緩めた。


「ふぅん、分かったよ。君たちの熱意は本物だ。もし、君たちが特定の世界に渡る為の手段を見つけられたとしたら、ボクも協力すると約束しよう」


 ロゼのその言葉に、二人の顔はパアッと明るくなる。


『『ほ、本当ですか!!』』


「これでも神の一種だからね。誓約は守ろう」


『『!!』』


 ロゼのその言葉に、アルカとフェイの姉妹は顔を見合わせ、満面の笑みでハイタッチを交わした。


『ね、姐さまたち! よければ私も―――』

『あらあら、お二人とも嬉しそうで何よりですー』



 と、大はしゃぎするチーム・アルドラゴ女性メンバーたちを微笑ましく守ったロゼであるが、彼女にとってはあまりはしゃげない理由もあった。


(ま、約束は約束。気乗りはしないが、さっさと済ませてしまうか)


 そう思い、湯から身体を起こした。

 そのおかげでロゼの下半身が明らかになったのだが―――


『『『『――――――――――――――――』』』』


 全員の視線が、ロゼの下半身……主に股からぶらさがっているモノに収束される。


 アレは……アレは……


『『『ぎにゃあぁぁぁぁぁッ!!』』』『あらあら……』


 三人分の絶叫がこの温泉地に響き渡ったのであった。




◆◆◆




「ぜぇぜぇぜぇ………」


 素手による組手が行われて早30分が過ぎた頃、体力の限界に達した俺は荒い息を吐きながら、大地に寝転がっていた。

 正直、いつ倒れたのか記憶がはっきりしない。


「ふむ。まぁ今日のところはこんなものかな。……結果的にラザム氏には悪いことをしてしまった。私がこの身体から離れたら、全身を堪えがたい激痛が走る事だろうに……」


 対するマンティオスは、涼しい顔……でもないか。額から流れる汗を拭いながらそんな感想を述べる。

 やはり、かつての俺と同様で、鍛えていない筋肉を無理に動かすと、激しい筋肉痛に襲われるらしい。

 ラザムだって不摂生だった訳ではないだろうが、あくまで本業は魔術師だ。あそこまで体を酷使して、肉体が悲鳴を上げない筈がない。


「レイジ君。君の見たものを全て覚えてしまう力は流石だ。でも、完全に自分のモノとするには、やはり実際に体感して体にしみ込ませる必要がある。それは、よく分かったね」


「は、はい。よーくわかりました」


 技のコピーについては俺特有の能力という訳でも無いのだが、その弱点というものも身に染みて実感できた。

 百の頭の中の理論よりも、一度の肉体による体験という事か。


「さて、ではそろそろ私は帰ります」


「帰る……あぁ、神様たちの世界にですね」


 なんでも、神たちはその強大な力故に地上では生活する事が出来ない。

 天空島で俺たちと戦ったように、数日間ならば力を収めこんで弱体化する事で滞在が可能であるみたいだが、普通の人間には耐えがたいプレッシャーを常に感じてしまうらしい。


 故に、普段は神域と呼ばれる場所に自分のコミュニティを作り、それで自分の管轄する世界の維持をしているらしい。


「うん。気乗りはしないが、これからやらなければならない事もあるしね」


 と言うと、マンティオスの表情が若干曇る。


「やらなければならない事……って、神様の仕事について聞いちゃダメでしたね」


 というか、あの人たち普段は何してんのかよく知らないからな。

 ふわっと聞いた所、世界の管理?みたいな事やってるとか。そーいや、前に自然現象に手を加える事が出来るとか言ってたような。


「いや、君も無関係ではないから言ってもいいかな。

 私はこれから、神聖ゴルディクス帝国に降臨する」


「―――!」


 予想外の言葉が返って来た。

 降臨……って、あの地上世界に姿を現す事だよな。それこそ前に天空島で俺たちと戦ったみたいに。

 でも、神様ってば地上の出来事に直接介入しちゃいけないんじゃなかったっけ? だからこそ、戦争勃発の回避に俺たちを利用する事になったんだし。


「かの国の所業について、神の間でも無視はできなくなってきた。これから皇帝と対面し、その問答いかんでは神罰を下すことになる」


「し、神罰!!」


 何か凄い単語が飛び出した!


『す、すげー! よく子供のころから、悪いことすると神罰が下るぞ……って言って脅されてきたけど、マジもんの神罰が下されるってのは初めてだ。

 ……いや、これもオリジナルの記憶か。最近、記憶と記録がこんがらがってややこしい』


『せ、拙者も、この世界に来てそれなりでござるが初めてでござる』


 と、エヴォレリア歴が長い吹雪とゲイルの二人から声が飛ぶ。


 なんだろう。

 神罰と言うと、バベルの塔とかノアの箱舟的な地球神話的なものが連想されるけど……。この世界の神罰ってどんなものなんだ。


「うん。実際にやるのは、私も初めてだ。

 尤も、私の代以前の世界では、それほど珍しいものではなかったらしい。以前は、神による世界の介入も盛んだったらしいからね。

 だが、かつての大戦の原因が、そもそも神にあたるものだ。だから、これを教訓にして神は直接的な介入は避け、外的要因による世界の危機や、種族滅亡の危機以外では動かぬようルールが設定された」


 それがここ150年ほどとの事だ。


「それであっても、かの国はやり過ぎた。

 いくら私の事を崇めている国だとしても、私が求めていない事をこのまま続けさせるわけにはいかない」


 要は、いくら神様であったとしても、堪忍袋の緒が切れたとか、そういう事なのだろう。


『マンティオス様だったら、帝国が一体何を目的として動いているのか、分かるのではないでござるか?』


 聞けば、神の力の一端として、遠く離れた地に居る人間の五感を通して、その人物が見たもの聞いたものを知ることが出来るのだとか。

 ただし、それは自身と同じ種族であり、自身を強く信奉している者に限られる。と言っても、神と言えどもむやみやたらとプライバシーを侵害するつもりはない。

 よって、普段はそういった役割を持つ神官を通して、神託だったり直接声を届けたりしているのだとか。


「うーむ。神の力を使えば出来るはずなんだが、どうにもあの国は見えづらいし、声が届きにくい。

 恐らくは、あの国全体の家屋の材質に含まれている魔鉄のせいだと思うのだが……」


『魔鉄……話に聞いたことがある。魔力を含んだ金属の事でござるな』

『俺も聞いたことがあるぞ。確か、魔法に強いんだったか』


 俺も知識としては知っている。

 低級の攻撃魔法であれば、家の壁に命中しても傷一つつかないんだとか。

 というとんでもない金属が、皇帝の居城はおろか、一般施設や一般家庭の家屋にすら使われている。


『そんなもんがあるなら、もっと世界に広まっていても良さそうなもんだが……』


「なんでも、かの国は魔鉄の採掘率が圧倒的に高い。……というか、ほぼ独占しているようなものだ。本来ならば、それを使って貿易なりをするはずなんだが、その素振りは見えない」


 うわー。嫌な話を聞いた。

 あの国、その魔鉄とやらを使って何をするつもりなんだよう。

 ぜってぇロクな事じゃねぇよ。


 ひょっとしたら、これもあのアウラムが―――


「ああああああああああ!」


 そこまで考えたところで俺は思い出した。

 あの、アウラムなる者の存在!

 これを神に伝える絶好のチャンスではないか!


「マ、マンティオス様、聞いてください。あの天空島で遭遇した存在の事なんですが―――」


 これまでも伝えよう伝えようと思っていたが、あの戦いが終わった直後に神たちと揉めたせいで、すっかりその事実を伝える事を忘れていた。

 だが、ここで人神マンティオスが帝国に降臨し、皇帝と対面するとしたら皇帝自身にアウラムの存在を伝えるチャンスでもある。

 尤も、皇帝そのものがアウラムの傀儡になっている可能性もあるが、それを見抜くのはマンティオスの役目だ。



………

……




「……謎の男、アウラムか」


 人神マンティオスへの報告が終わった。

 マンティオスは難しい顔をして宙を睨みつけている。


「……にわかには信じがたい。特に、世界中に異世界人をばらまいたのが、自分だと吹聴している所がね。異世界へのゲートをそんなに簡単に開けるという者が、存在するというのが信じがたいポイントだ」


「で、ですよね……」


 出来れば、証拠もそろえて出したかったのだが、結果として無理だった。


 かつての戦いの様子は、俺たちのバイザーを通して常に録画されているのだが、あのアウラムが映っているはずだろう箇所は、画面が乱れて音声すらも認識されない状態なのだ。

 それは、恐らくはあの男が俺たちのアイテムの妨害をする特殊なアイテムを持っているんだろうと推測される。


「だが、君たちがそんな嘘をつくとは思えないし、何より状況証拠が真実だと示している」


「!」


「確かに、ここ数年異世界より迷い込んだ存在が多く発見されている。かつては、数十年に一人という割合だったものが、倍以上に膨れ上がっているんだ。明らかに、外的要因が関係しているとしか考えられない。

 よし、これは皇帝への追及材料に含めよう。そして、その返答いかんでは、他の神たちにも情報を共有し、神たちの総意を持ってこの事案に対応すると約束しよう」


「ほ、本当ですか……」


 その答えを聞いて、俺は心底ホッとした。


 良かった。

 マジで良かった。


 これまで、オフェリル様以外の神には良い印象と付き合いを持てなかったから、マンティオス……いやマンティオス様が良い人で話の分かる方で本当に良かった。


「しかし、思っていた以上に長居してしまった。この肉体は、ラザム氏に返すとしよう。では―――」


「あ、あの……」


 マンティオス様が去る。

 その事実に俺は不思議な寂しさを覚えてしまい、ついぞ呼び止めてしまった。


「何かな?」

「……また……組手とか、お願いできたりしますか?」


 俺のその言葉に、マンティオス様は最初はきょとんとしていたが、やがて笑顔で頷いた。


「ああ。尤も、同じやり方はラザム氏に悪いから、今度は私の神官に頼むとしよう。今回の件が片付いて、余裕が出来たら、是非とも聖都アメガストへ足を運んでほしい」


 聖都アメガスト。

 確か、人神マンティオスを奉る都市国家だったか。

 人口はめちゃめちゃ少ないが、超巨大な図書館や美術館、劇場のある芸術の都と呼ばれているため、多くの者が国外から訪れる、ある意味観光地のような都市の事だ。

 確かに、観光目的なら一度は行ってみたい。


「では、また会う事が出来る日を楽しみにしているよ」


 最後にマンティオス様と硬い握手を交わし、別れとなった。


 後に残ったのは、まるで抜け殻のようなラザムの姿……。


「お、おい……。なんか全身に激痛が走るんだが、お前ら一体俺の身体になにをした……」


 と、恨みがましい顔でこちらを見るラザムを無視し、俺は充実感を感じながらゲイルの生家へと足を向けた。

 すると……


『あ、主……何故、あんな約束を……?』

『そうだぜ! 今まで、また会いたいなんて自分から言ったの初めて聞いたぜ!』


 うちのクルーたちから質問の雨あられが飛んできた。

 自分でもなんであんな事を言ったのか不思議だったのだが、頭の中を整理してようやっと分かった気がする。


「あの人は、俺が会った大人たちの中で、初めて尊敬できる人だったんだ」


 元々俺は、学校の先生や先輩たちと深い付き合いは無いし、周りに居る大人たちに親しい人はいるが、尊敬できるまでのレベルに達している人は居ない。

 それはこの世界に来てからも同様で、ブローガさんやギルマスたちみたいに頼もしい大人は居ても、この人ともっと親しくなりたいと思える存在には遭遇したことが無かった。


 よく、アニキとして慕ったり、この人に一生ついていくぜ!

 みたいなのは知ってはいたけど、全然共感できない事だった。


 だが、今はその気持ちが少しは理解できる。


 流石は元勇者様。

 カリスマ性っていうのは、ああいうものなのかとよく実感できた。




◆◆◆




 そんな事で、レイジたちの抱える問題について、光明が見えた出来事が二つ。


 元の世界に戻る算段については、ロゼが協力してくれることになり、

 自分たちと敵対する存在、ゴルディクス帝国とアウラムについては、人神マンティオスが手を打ってくれる運びとなった。


 これが解決すれば、レイジたちが元の世界に戻れる日も遠くは無い!



 ……が、事がそんなにうまく動くはずもない。

 そして、人神マンティオス。


 彼は失念していた。


 神聖ゴルディクス帝国……確かに、ヒト族が支配し、神を崇めている国だ。


 だが、かの国が崇めている存在……それは、決して自分とは限らないという事実である。







~~あとがき~~


 何やら不穏な事が起こりそうな引きで終わりましたが、果たしてどうなる事やら……。


 ちなみに……先週、私の住んでいる土地で大雪が降りまして、通勤中にすってんころりん……打ちどころが悪かったのか、病院にて検査したらば肋骨が折れておりました。

 何気に、骨折レベルの怪我は生まれて初めて……。

 皆様も雪道にはお気をつけて……。

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