第426話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!?その132

「でも、あなたはいつも肝心の霧島さんの気持ちを無視して突っ走っているんじゃない?霧島さんはあなたのように人気者になりたいって思ってないのに?」

 根室からの言葉に、結は頷いていた。結は、目立たずに本を読んで過ごすほうがいいからだ。

「でも結は頭はいいし、困っている人を助けるのよ!だから皆から慕われてもいいじゃない!」

「やっぱり、従姉妹として恥ずかしいの?あなたと同じように人気者になっていない霧島さんが」

 鋭い視線と共に言われた言葉に、華は「!?」と目を丸くした。

「成宮グループとしては『人望がなければ一員としてふさわしくない』と思っているかもしれないわね?逆に霧島さんの事を利用しようとする人がいるかもしれないし」

 根室も幸澤市で生まれ育ったため、成宮グループの影響力は昔から知っていた。だが、その権力に臆することなく、華達へ皮肉を言っていたのだ。   

「…そんな訳ないでしょ!?」

 根室からの言葉に、華は怒りながら反論する。結の事を『恥ずかしい』とは一度も思ってないからだ。

「なら『自分と同じ扱いをされてないとダメ』と、思わない事ね。周りがチヤホヤする言葉や態度をしてないからって、それで『人望がない!』という訳ではないのよ?」

 そう言った後に、根室は一瞬満へ視線を向けた。 

「…?」

 満はなぜ根室がこっちを見たのか分からなかった。そして根室は視線を戻に戻すと、言いたい事を言い終えたのか、背を向けて自席へと歩いて行ったのだ。

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