4 武神VS魔族ガリオン3

「お、おう、分かってるぜ……」


 ガリオンがふたたび向かってくる。


 私はそのたびに【旋風】でカウンターを叩きこんだ。


「はあっ、はあっ、はあっ……」

「本当にタフだな」


 何度となく痛撃を与え、相手はそれなりにダメージを受けているはずだ。


 だが――倒れない。


「へへへ、確かにお前は強い……頭に来るが認めてやる。だが、一発一発に重さが足りないようだなぁ」

「……なるほど」


 やはり、この子どもの体では全盛期に比べて、攻撃の『重さ』が足りていないか……。


 ガリオンの反撃が始まった。

 私の攻撃で多少ダメージを受けるのも気にせず、矢継ぎ早に四本の腕による連続パンチを見舞う。


 最初は簡単に避けたり防いでいた私だが、次第にきつくなってきた。

 いったん大きく跳び下がり、間合いを取る。


「ふうっ……」


 私は大きく息をついた。


 腕が、足が重くなってきている。


 思った以上にスタミナがすり減っているのを自覚する。


 少し、まずいな。

 今まで、この体でここまで戦いが長引いたことはない。

 体力の消耗が激しい。


 それでも、もう少し攻めればガリオンは倒せるだろう。

 だが――。

 私は奴の背後に控える小柄な魔族に視線を向けた。


「彼に、勝てるかどうか……」


 魔族ラシェル。

 ガリオンより明らかに格上の彼の力は――未だ底が知れない。


「どうしたどうした? 動きのキレが鈍ってきてるぞ!」


 ガリオンがここぞとばかりに攻めかかった。




「そこまでだ!」




 突然、横手から声が響く。


「この声は――」


 私はハッとして振り返った。


 ガリオンも動きを止め、警戒態勢に入る。


 駆け寄ってくる二つの人影が見えた。

 美しい女騎士と、それに付き従うメイド姿の女。


 ルナリアとメリルだった。






***

〇『いじめられっ子の俺が【殺人チート】で気に入らない奴らを次々に殺していく話。』

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