第150話 ヘドロ
こんな鬱々とした気分
自分がヘドロにでもなったようだ
踏みつけられ這いつくばり
汚れた体で沈んでいく
押し付けられた善意と
かけ離れた価値観と
うまくごまかす術もないまま
心だけが解離していく
もう何も聞きたくないよ
あたしはあたしを信じたいから
これでもけっこう状況は
客観視しているほうなんで
今が案外幸せなの
可哀想がらないで
無敵でもなんでもないのは
身にしみて分かってるから
だからせめてこの平安を
黙って見守ってほしいなんて
それは贅沢?裏切り?
もう何がなんだか分からない
ただ一言だけワガママ
言っていいとするなら
「もうほっといてくれ」
ボロボロになったあたしを
汚れた顔で笑うあたしを
「もう、ほっといとくれ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます