第126話 鎖


重い鎖で縛られているみたいだ

手も足も動かせなくて

この地に繋ぎ止められている


広い空を見上げては

いつか翔べる時を夢見ている

焦がれる気持ちに溺れそうで

呼吸さえもできなくなるよ


少しずつ濁り始めている目は

使えない翼を哀しげに見ている

ここで羽ばたいてみたとしても

幾らか砂が巻き上げられる程度で

やるせなくて虚しいだけ


ああ誰かこの鎖をほどいてほしい

絶ちきることができないのなら

縛られたままでもいい

鎖ごと空へと身を投げ出して

この蒼い風を受け止めたいの


じゃらじゃらと耳障りな音が

空への夢想を打ち破る

相変わらず雁字搦めの身体


広い空を見上げては

いつか翔べる時を夢見ている

現実は砂まみれの毎日

呼吸さえもできなくなるよ





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