第105話 一人の夜
部屋の中が暗闇に襲われる前に
窓辺のカーテンを引いて
体を縮こまらせてもぐる
固いベッドの軋む音
使い古したブランケット
なぜか気持ちがぶれている時は
薄く点る灯りだけを頼りに
一人の夜をやり過ごす
ほんの少し心が定まれば
そっと目を閉じて
闇に体を委ねてみようか
そうして夜が馴染む頃に
冷たい朝がまたやってくる
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