第77話 立ち尽くす


空のキレイなところへ行きたいのに

濁った存在の僕が邪魔をする

ああこの目には何もかもが輝いてるけど

不純な沈殿物はあとを絶たないんだ


足下を見てもドロドロの汚泥

行く手を遮るように足を取られて

諦め?絶望?たぶんそんなようなものだ

見えないそれが僕の体を縛り付ける


この呪縛からいつか解き放たれるのかな

ただ指を咥え見ているだけの無能

いつまでもどこまでも澄んだ空なんてなくて

汚れ、澱み、諸々飲み込むしかないんだろう


この世界はそれほどまでに非情だ

それにだんだん染められる僕がいる

キレイな空はまだ遠い

そして僕は今もここに立ち尽くしている

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