第51話 声


ここに忙しい日々があったとして

それに着いていこうとする体と

取り残されてゆく心と

私はどちらの声をこの耳に

聞き入れればいいのだろう


食らいつこうとする体が

腕を振りながら走っている


忙殺されてゆく心が

実は苦しいと泣いている


この忙しい日々の中で

どちらの声も殺しながら

私は私の道を探して

一つず積み上げてゆく

それの繰り返し

ただそれの繰り返し




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