第48話 満月


ああなんて残酷な世界

至るところで血が流れ

尽きることなく涙は流れ

それでもなぜか人は

荒野の中で生きて

ほんのひとときの安らぎを

そっと胸にしまって

その思い出だけあれば

生きていけるんだなんて

心からの言葉を

まっすぐな目で見つめて

そんな滑稽ないのち

不器用で仕方がなくて

すがるように空を見上げたら

まあるいまあるい月が

きっと笑って見ているでしょう

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