第16話 生徒総会

「それじゃあ今日は、生徒総会で取り上げられる質問・要望の回答を考えるよ!」


今回は近々行われる生徒総会での、質問・要望の回答を考えるらしい。

考えるのは良いが、どこで総会を開くのだろう?


「でも会長。今年は何処で開くんですか?確か体育館は、耐震工事中でしたよね?」


歌風さんの言う通り去年まで総会を開いていた体育館は今、耐震工事のため使用できないのだ。

タイミングが悪かったとしか言えないのだが、まぁ学校のスケジュールがあるからな~


「それなんだけどね、今回は校内放送を使って総会を進める事に為ったよ」


「成る程、じゃあさっさと回答を考えるか」


人前に立つ必要が無いなら、堂々と原稿を見ながら進める事が出来るから楽でいいな。


「それじゃあ一つ目の要望はこれだね。『休憩中に使用できるボールを増やして欲しい』理由は、『数が少なくて足りないから』だって。さぁ、回答を考えようか」


柑條は一つ目の要望を読み終えると、意見を求めてきた。

けどこれって、生徒会が答えるべきか?

どちらか言うと、専門部委員会の様な気がするが……


「柑ちゃんこれって、レク体育員会の人が考えるべきじゃないかな~?」


「そうね、そうなると担当の副委員長は確か…」


「美玖先輩、どうぞ」


そう言うと、全員の視線が柑條に向いた。

まぁ要望の内容が、専門部委員会に対してだからそうなるよな。


「そうだね~、『ボールの未返却や紛失があるので、増やす事は出来ません。皆さん、譲り合って使用しましょう』かな」


「次に行くか。えーっと、『掃除時間に流れる音楽を、変えて欲しい』理由は、『新しい気分で掃除がしたいから』だとよ」


俺が今読んだものも、専門部委員会あてだな。

内容からするに整美委員会あてだ。となると、次は雪姫さんだな。


「ユッキーの答えはいかに?」


「そうねぇ、『変える方向で、検討していきます』かしらね」


流石だな。

変えますじゃなくて『変える方向で、検討します』か。

これなら、今すぐにではないが変える気はあると言う事を伝える事が出来る。


「よ~し、次に行こうか。『窓に網戸を付けて下さい』理由が、『虫が入って来るから』だって~」


如月さんが読んだ要望は、学校全体の問題だな。


「あ~、分かるよ、ほんとよく虫が入って来るよね。よし、『すぐに取り付けます』」


「良いんですか、会長?これって先生方にも話を通す必要があるのでは?」


「あ、そうだった。それじゃあどうしよう…」


歌風さんの言葉を聞いて、柑條は考え込んでしまった。

柑條の意見は分かる。

だがこの場合は、歌風さんの意見が正しい。

取り付けの工事をする事に為るのだから、先生にも話す必要がある。


「先生に設置の相談をし、検討中であることを伝えればいいんじゃないかしら?」


「それだ!雪乃、ナイスだよ!えっと、次でラストかな」


「はい。『部室のドアのカギを直して欲しい』。理由、『着替えている時に勝手にドアが開くから』だ、そうです」


「これもさっきと同じ様に、『先生方と相談し、検討して貰います』でいいだろう」


「そうだね。質問・要望の回答はこれで良いかな」


「えぇ、大丈夫だと思うわ」


柑條の問いに答えた、雪姫さんの言葉に全員頷く。


「それじゃあ、進行役は天音と月ちゃん、生徒会代表あいさつが雪乃、生徒会方針案・年間行事案についてミー君、各専門部・委員会活動について私が、生徒会会計予算案を風ちゃん、質問・要望の回答の回答を私と風ちゃんでやるよ」


これで、今日の内に決めておくことは全部終わっただろう。

回答を考えると言っても、半分は先生に相談が必要な案件だったけどな。


「それじゃあ、今日はこれで終了だよ!みんな、お疲れさま!」

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