前のエピソード――クボタさんの魔物図鑑その135

No.159 ブレイドロック

不定形魔石類ツルギイワ科

長さ 60〜75cm

重さ 1.5〜2kg

能力値

『力』0

『魔力』50〜80

『機動力』0

討伐依頼受諾可能最低ランク

なし

・ザキ地方、俺のまだ行った事のない地方、他国等に存在。

・街の妙に入り組んだ場所にある道具屋でコレの存在を知った。今回そこへ行ったのは最近見なくなった例の異国出身の知り合いの情報を集めるためだったのだが、店主も分からないらしいので何の成果も得られなかった……やはり人違いだったのだろうか？

これは剣のような形をした魔石類の魔物だ。

勿論、自力で動く事は出来ない。

何故そのような形となるのかは不明であるが、そのままの状態でも充分、武器として使えるので戦闘職の人間……特に戦士達はそんな事全く気にせず愛用している者もいるらしい。

ちなみに、その場合切れ味が悪いので鈍器のようにして使われる事が多いんだそうだ。

なら加工して何でも切れるようにした方が良いと思うが……もしかすると、そうしない者には並々ならぬこだわりがあるのかもしれない。『こっちの方が使いやすい！』とかな。

また、コレは前述した通り既に武器として使える状態となっているためにそのまんま道具屋、武器屋等が買い取ってくれるらしく、見つければ良いお小遣い稼ぎにもなるんだそうだ……そんなに高値は付かないみたいだが。

なるほど良いな。なら自分もちょっと探してみるか……

……とか思った者もいるかもしれないが、コレがあってなおかつ街から最速で行く事の出来る地方は比較的強い魔物ばっかりいる〝あのザキ地方〟であり、しかも今現在そこに存在しているブレイドロックの大半は※『オーク』等の武器を持てる魔物達が所有しているため、ソイツらと戦わなければ入手がほぼ不可能な状態となっているらしい。

なので、これは腕に自信のある者限定の副業であるのだ。そうでない者はやめておいた方が良い。

注釈

※ オーク『クボタさんの魔物図鑑その27』にて紹介