クボタさんの魔物図鑑 その101
No.123 タテイワ
不定形魔石類タテイワ科
大きさ30cm〜1m
重さ3.5〜13kg
能力値
『力』0
『魔力』100〜550
『機動力』0
討伐依頼受諾可能最低ランク
なし
・ロシバ地方などで多く発見される。
・街の妙に入り組んだ場所にある道具屋にて発見した。その際店主に「なあ兄ちゃん。そんなちょこちょこ見に来るくらいここにある石が好きなんだったら一個買っていきなよ。」と言われたのであーだこーだと理由を付けて退散した。別に俺は石好きではない。
これは魔物のカテゴリに入れるべきではないと俺は思う。ただ魔力を持っていると言うだけの岩だから。
しかし、それとは異なる性質を持つ※1『プリズマ』のように見た目が完全に岩であるにも関わらず行動可能な魔物もいる事から、この国では……
・動かずとも、魔力を持っていてなおかつまだ加工、研磨されていない岩。
・その逆。つまり動くけど魔力を持っていない岩。
・上記に挙げたどちらも可能。行動も出来、魔力もある。
これを満たしている岩は全て魔石類の魔物となる……みたいな法律?不文律?暗黙のルール?的なものがあるらしい。
だからコレのように、魔石類の中には動かなくても魔物に分類されている〝モノ〟もいるのだ。皆も覚えておいて欲しい。
さて、そう言うワケなのでコレの説明に入らせてもらおう。
コレは※2『タテゼオイ』、※3『ヤドカリスライム』等の甲羅を持つ魔物が死に、化石化する事で誕生するそうだ。(本体の方は大体の場合、他の魔物に喰われたり腐ってしまうので残らないらしい。)
研磨すれば魔石となり、戦闘職の装備品の一部として役立つらしいのだが……
これの〝元々の持ち主〟は魔力の低い魔物が多く、そんな風に使うよりもそのまんま盾として使う方が遥かに実用的なんだそうだ。
ちなみに盾として売られていた場合、加工、研磨等の一手間が一切加えられていないのでお手頃価格となる。
なので購入者はそこまで裕福とは言えない初心者〜中級者くらいの戦士が大半であるらしい。
あ、そうそう。コレは確かに一応魔物ではあるが、意思などは当然ながら持ち合わせていないので魔物使い以外にもちゃんと使用出来るみたいだぞ。
あと……たまに魔物使いの中にもコレを購入する奴がいるそうだ。
その場合、盾としてではなく、魔石類の魔物のおやつとして使われるらしい。
それを与えられた魔物は美味そうにポリポリと音を立てながら食べるんだそうだ。
なるほど、あいつらにとっては煎餅みたいなもんなんだな。
注釈
※1 プリズマ 『クボタさんの魔物図鑑 その91』にて紹介
※2 タテゼオイ 『クボタさんの魔物図鑑 その54』にて紹介
※3 ヤドカリスライム 『クボタさんの魔物図鑑 その52』にて紹介
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