クボタさんの魔物図鑑 その83

No.105 オルディーン

魔虫類バグリュウ科


体長1.1〜1.3m

体重11〜13kg


能力値(野生下での平均値)

『力』600〜660

『魔力』0

『機動力』110〜120


討伐依頼受諾可能最低ランク

F


・ドロップ地方に生息。

・武具屋にコイツの殻で出来た盾があった事で存在を知った。防御力は……下の上くらいらしい。


オルディーンとはドロップ地方に生息しているという魔虫類の魔物だ。


コイツは赤みがかった色の殻で全身が覆われており、同色をした尾まで持っている。その姿はまるでドラゴンのよう……と言うと少し言い過ぎかもしれない。


それはともかく、これで飛ぶ事さえ出来たならば、本物の竜のように空の王者となっていたかもしれないな。


……本当にそうなるかどうかは正直な所分からないが、絶対にやめておいた方が良いだろう。


だってそんな事をしたら、コイツは『エビフライ』になってしまうからな。


赤みがかった色の殻、それと尾……そう、コイツは海老みたいな見た目をした魔物なのだ。


オルディーンはそのような姿で海……ではなく木々の多い地方であるドロップ地方にて、自分よりも小型の魔虫類の魔物を餌として生活している。


殻は硬く、顔の先端付近にある尖った部位を使って攻撃してくるので少々厄介な相手ではあるが、移動が遅く、もそもそと地上を動いているだけなので戦う気がなければ簡単にそれとの戦闘は回避する事が出来る。走って逃げれば良いだけなのだから。


ちなみにコイツの殻はとても軽いにも関わらず、※『ハナビグルマ』の集中砲火を5、6回くらいなら耐えられる程堅牢なので盾、鎧の一部等、防具にも使用されている。


特に盾は初心者〜中級者くらいの戦士に人気があるらしいぞ。それと金のない奴にも人気らしい。まあそんなに強い魔物ではないから、依頼や製作に費用がかからなくて安いんだろうな。


それと、コイツは基本的に食材とはならない。


あんなに美味しいのに……と思った方もいるだろうが、よく聞いて欲しい。


想像してみてくれ、元の世界のサイズでいいから、海老がそこら辺をウロチョロしているのを……


どうだ?少なくとも俺は気持ち悪いと思ったぞ?

そして、この世界でこう意見する者は多数派、マジョリティとなる。


そうだ。皆オルディーンは美味しそうなものではなく、気持ち悪いものとして見ているのだ。だから食材にはならないのだ。






注釈


※ ハナビグルマ 『クボタさんの魔物図鑑 その30』にて紹介

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