クボタさんの魔物図鑑 その33
No.54 サーバント
魔草類オチビト科
高さ1.7〜2m
能力値(野生下での平均値)
『力』200前後
『魔力』850
『機動力』10
討伐依頼受諾可能最低ランク
F
・ザキ地方にのみ生息。
・……いつも通りだ。
別名『チョーカープラント』
何とも奇妙な姿をした魔草類の魔物だ。
コイツは何と……地面から生えた植物の蔦が首に巻き付いている人間、のような見た目をしているのだ。
ちなみに例えではなく本当に『人型』の部分の首には蔦が絡まっている。そして蔦、人型、そのどちらもサーバントだ。全て合わせて一つの魔物なのだ。
一体何故そのような姿をしているのかは定かではないが、アトラン族の言い伝えによるとこの魔物はザキ地方にて戦死者達の血を啜り、その姿までもを奪ったのだと古くから語り継がれているらしい。(これは流石に作り話だとは思うが……)
また、前述したような悍ましい言い伝えがあるためサーバントは聖職者から嫌われている魔物の一つでもある。
まあ真偽の定かではない昔話はさておき、引き続きこの魔物について説明していくとしよう。
その見た目が災いし、あまり良い話を聞かないサーバントだが、実はそんなに恐ろしい魔物でもなく、そこまで怖がる必要はないのだ。
確かに人型の部分は植物に寄生されたゾンビみたいで正直気持ち悪いが、この部分は蔦の手入れをしたり、蔦の発育に邪魔となる雑草や枯れ草を除去するだけの言わば召使いのような存在なのだ。
ただし、悪意を持って近付けば当たり前だが襲ってくる。動きは遅いが非戦闘職の成人男性より少し強いぐらいのパワーはあるので殴られたら結構痛いはずだ。
ちなみに、どうやらコイツは魔力を割と多く持っているためか、多少の『考える力?』みたいなものがあるらしく、何かの物……特に水の入ったバケツ等を渡すと受け取ってくれる事があるようだ。
そのお陰(?)でコイツは地元民であるアトラン族の子供達に度胸試しの一つとして人気があるらしい。なんでも、コイツにビビらず近付いて水を手渡した者は勇気があると認められるのだそうだ。
……なるほどな。サチエも小さい頃やったのか、今度聞いてみる事にしよう。
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