警戒  (春川視点)

 ――――今日も見られてる。

 周りを確認しても学生だけで怪しい人はいない。

 心の中が不安でいっぱいになる。




 私、春川詩音はストーカーされている。

 ある日、人の視線を感じて、周りを見たけど人はいなかった。なのに視線を感じて怖くなり、駆け足で歩いても、視線が無くなることがなく一層私の不安をかるだけだった。

 そして、見てしまった。カーブミラーに映っていてこっちを見ていた人を。


 それからは、知らない人に怯える日々だった。毎日学校で振る舞っていても学生の視線が同じように思えて来て………私の精神はもう折れそうだった。

 雨の日は流石に視線も無かったが明日を考えると不安で心が押しつぶされそうだった。









 そして…………見てしまった。

 道端で倒れている男の子を……












「2日前、道端で助けていただきありがとうございます。」


「…………え、な、なんで?」



 南先生の手伝いが終わった後、言われた一言で混乱してしまう。どうしてばれてしまったのだろう?なんでわかったの?男の子に言われた内容に驚き過ぎて思考が追い付かないけど………


「僕が貴方の助けてになるのでどうでしょう?話しを聞いてくれるのならついてきてほしい。」


 彼の真剣な様子が伝わってきて…………毎日感じる視線が怖くて……

「わかった。ついてくよ。」

 私は、そう答えを返すのだった。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る