4話 指導対局…そして
自己紹介も終わった頃僕は
「せっかくだし一局指さないか」
「そうだね。そうしようかな」
そう言って準備を始める
「ところでチェスクロックある」
「ないね。ほしいとは思ってるんだけど…」
と
「チェスクロックは次の練習日に持ってくる。今日はできるだけ早指しで。でも大事な局面はできるだけ考えようか。先輩たちもお願いします」
「
いつもの笑顔で唯は言った。あの笑顔は反則だって。
指導対局が始まった。手合は唯と千聖は平手。先輩たちは2枚落ちだ。
唯戦は僕の三間飛車に唯は持久戦の居飛車穴熊を選択。堅さを活かした鋭い攻めが飛んでくる。僕は端から手を作り細かい攻めを繋いでいく。繋がれば僕の勝ちだが。
千聖戦は相三間飛車になった。あの日と同じ戦型だと思ったが、千聖も穴熊に入った。
先輩たちはと金を使った攻めで僕の玉に迫って来る。ぎりぎりの勝負だ。
なんとか全員の将棋を勝つことができた。今は感想戦をしている。長い時間優勢を築いていた唯は終始うつむきスカートを握りしめていた。実際終盤に手順前後がなかったら僕が負けていた。千聖は端の攻防で有利を築いた僕がジワジワ有利を拡大して勝利した。
先輩たちは最後のわずかなスキをついてなんとか勝ちに結びつけた。スキに気づかれたら負けていたはずだ。
「宇宙くん今日はありがとね。楽しかった」楽しい時間はすぐに過ぎていき部活時間が終わってしまった。この後僕は1人研究をする予定だった。しかし久しぶりに1人が寂しく感じてしまった僕は…唯と千聖と一緒に研究をしたくなった。
「よかったら今から研究会しない」
「えっ私たちにとって嬉しいお誘いありがとう。お母さんに聞いてみるね」
「私も千聖も行っていいって。どこでやるの。私たちはどこでもいいよ」
「僕の家だけどいいかな」
「もちろん…ってえ〜〜」
~~~~~~
自分の家に誘ってしまった宇宙。もちろん何も起きないわけがない!
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