第28話 『女神の家』だョ!全員集合
ぼ、僕です。自分の隠された力ではねのけることも、白馬の王子様女神様が助けてくれることもなく、シャルティア様による婚約の儀(強制)を成立させられてしまったイチロウです。
いや、夢魔舐めていました。ゴリ押し主義の女神様達よりも巧みで、スネークダンスのような動きと緩急で止まる間もなく絞り取られてしまい、今はもう快楽の海に沈んでいます。それに下半身の方から少しずつだが魔力が持っていかれる感覚がする。これが彼女のいう、『婚約回路』なのか。
ドゴォンッ!
扉から鳴り響く破壊音により一瞬で意識を浮上させられる。こ、この魔力反応は!?
「ふぅ...ふぅ。イチロウ様。とても気持ちいいです。もっともっと私にあなたを感じさせて下さいませ。」
シャルティア様、この状況でまだヤる気なのかよ。あ、足音が4つ聞こえてきた。おーい。囚われの姫(男の娘)はここです...よ?何で皆は服を着てないの!?
「詳しい話は後にしてー、まずはこのムラムラ感をいっくんで発散させてねー。」
「お兄ちゃん。そんな恰好を前にしたらもう抑えは効きません。いいですか。いいですよね。」
「も、もう我慢の限界です。簡単に捕まったり私達以外の女性に食べられてしまったイチロウさんのせいですからね。」
「は、早う。妾と交わりを。」
あ、そうか!皆もこの『夢魔の香』に当てられて凶暴化しているのか。と、取りあえず沈静化を。
「み、皆。まずは落ち着こう。皆はこの『夢魔の香』に当てられて正気を失っているんだ。僕は皆とはお互いに好意を持った状態で向き合いたいんだ。少なくとも今のような好意とは違う感情に支配されている状態ではなくて。」
「いっくん。」
「お兄ちゃん。」
「ぐすっ。イチロウさん。いい台詞です。感動的です。」
おお。正気に戻り始めてる。よーしよし。このままシャルティア様を退け、この拘束を外して。
「「「「だが、無意味だ。」」」」
野獣の眼光をした4人のゴッドモンスター(属性は性)があらわれた
イチロウはせっとくをこころみたが、こうかはなかった
ゴッドモンスターズによるしぼりとりこうげき
こうかはばつぐんだ
さらに、メイドのメルアもらんにゅうした
「もうどうにでもなれ。」
イチロウは6にんのしぼりとりこうげきを受け、みごとにひからびてしまった
イチロウ。お前のことは忘れない。
第一部 完
にはなりません。
「勝手に故人扱いして、僕の冒険を終わらせるな!」
ふぅ。な、何とか耐えきったぞ。僕は途中から<回復魔法>を使うことで耐え抜いた。おかげで回復魔法は成長に成長を重ねて
<最上級回復魔法 LV.10>
にまで跳ね上がった。何処かの高岸さんは『やればできる』って言っていたけれど、『ヤればできる』ということじゃないよね?
(イチロウさんのレベルが60上がり、259になりました。)
全能神様からのアナウンスが脳内に響く。そうか。またレベルが上がったのか。
さて、現実に戻ろう。
「お兄ちゃんどいて。そいつ殺せない。」
アカネが矢をシャルティア様に向けて放とうとしている。目のハイライトはオフになっている。
「駄目ですよ、イチロウさん。イチロウさんはあの女に毒されているんです。なのであの女を始末し、私の作った料理で浄化させないと。」
チヒロさんも止めて。左手で包丁を持ち、右手で喉を押さえている姿はハイライトオフな感じも相まって『某妹に死ぬほど愛されて眠れない』感じに決まっている。
「いっくん。この王女様が始末されるのはもう、決まっていることなのです。にぱー。」
うん。笑顔だね。ハイライトオフな瞳を除けばカワイイよー。
「というより、お主は何故止めなんだ。魔神。」
魔神?魔神って誰?
「ここは正直に話しておきましょう。騙していて申し訳ありません。イチロウ様。」
メルアさんが詫びの言葉を入れた。ということは、鑑定。
メルア 100,000,000歳 女
レベル:280
種族:魔神(ブラックゴッドフェンリル)
[能力値]
HP:280,000/280,000
MP:280,000/280,000
攻撃力:280,000
防御力:280,000
[スキル]
<火属性魔法 LV.10>、<水属性魔法 LV.10>、<風属性魔法 LV.10>、<最上級闇属性魔法 LV.10>、<料理>、<家事>、<清掃>、<礼儀>、<作法>、<万能>
[固有スキル]
<魔神>
[好感度]
100,000,000,000,000,000/100
女神様がメイドをしているなんて誰が想像できようか?それと好感度につてはもうツッコミは入れないぞ。
「改めて自己紹介します。私は女神の一柱である闇を司る”魔神”のメルアです。今はこの王城で一メイドをしています。理由は2つ。1つ目はここなら確実にイチロウ様に会えるから。2つ目は私こと魔神の信仰国であるこの国の現在の姿を見ておきたかったからです。ただ困ったことに、この国では現在、王家の間で問題があったのです。」
そう言い、メルアさんは未だベッドの上で気を失っているシャルティア様に目を向けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます